わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろ(形造り5、花びら風、楕円形1)

2009-10-28 15:47:06 | 電動ロクロ入門
引き続き轆轤挽き後の、作品の変形についてお話します。

 1) 変形させる方法

  ③ 皿や鉢などの口縁を、花びら風に、内外に変形させる

    花びら風(波を打たせる)の作品を作る事も、変形させる事で、容易に出来ます。

    この場合、規則的で等間隔に、内外に変形した方が、見た目が綺麗です。

    丸く挽いた作品の外側(轆轤上や、亀板上)に、鉛筆などで、等間隔の印を付けて置くと、

    作業がやり易いです。(当然ですが、内側と外側の、花びらの枚数は同じにします。)

    外側への変形は、前記②の方法で行い、内側への変形は、以下の様にします。

    尚、内外のどちらから、行っても良いですが、一般に外側に変形した後、内側に変形します。

  ) 左手の人差し指と、中指で「チョキ」を作ります。(右利きの人の場合です)

  ) この指を、変形したい場所の、内側に当てます、右手の人差し指(又は丸い棒)を、「チョキ」の

     付け根に上から入れ、作品の外側に立てる様にして、内側に押し付けます。

     手や棒を根元まで差し込むと、下の方から、変形できます。

  ) 最後に全体の形を見て、強弱を調整します。

     終われば、糸などで轆轤や、亀板より切り離します。

 ④ 楕円を作る

   轆轤で直接、楕円形は出来ません。何らかの方法で、変形して楕円形を造ります。

  ) 底は丸のままで、口縁のみが、楕円形の皿や鉢は、容易に変形可能です。

    特に変形する場所が、底より高い部分では、やり易いが、皿など深さの浅い作品は、難しいです。

   a) 左右より押し付ける。

     若干乾燥させた、作品の外側を、左右から、中心に向かって、力を加えます。

     手を使う場合、平たい板を使う場合、湾曲した物を使う場合など、やり方には、色々有ります。

     但し、左右均等で、綺麗な楕円を作る事は、かなり難しい作業です。

     (理想的には、轆轤挽きした作品を、楕円形の石膏型に押し付けて、変形すれば、

      綺麗な楕円になり易いです。)

     更に、力を加え変形した部分は、他より、背が高くなります。この部分は、このままでも良いが、

     一般的には、口縁全体の高さが、均等に成る様に、切ったり、削ったりします。

   b) 左右に引っ張る

     円に近い楕円形の場合、左右真反対の位置を、外に押し出します。(又は引っ張り出す)

     但し、押し出す道具(用具)は、丸い形状の物が、良いです。

     押し出した部分は、他の部分より、高さが、低く成ります。

     何れにしても、綺麗な楕円形を作る事は、かなり難しく、色々な方向から見て、微調整を、

     繰り返す事に成ります。
  
  ) 底も楕円形にする。

 以下次回に続きます。

  花びら風 楕円形
コメント
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