色の種類に拠って、人はどの様な、感覚を抱くかの研究は、かなり以前より、行われています。
1) 色が与える印象
① 暖色、寒色、中性色
目で見た色を、あたかも皮膚で感じる様に、温度差が実感されます。
a) 暖色: 赤や橙系統の色は、暖かさを感じる色です。
b) 寒色: 青系統の色は、冷たい感じの色です。
c) 中性色: 暖色、寒色に含まれない色です。緑、紫、グレーなどです。
明度(明るさ)が高いと、やや冷たく感じ、彩度(鮮やかさ)増すと、より強く、寒暖差を感じます。
同じ温度の液体に、色々な色を付け、その中に指を差込、温度を実感して貰った所、以下の様な結果が
出ました。暖かい順は、赤、橙、黄、緑、菫(すみれ)、黒、青、白との事です。
お風呂の、浴槽や壁のタイルを、暖色にすると、寒色にした時よりも、3℃ほど暖かく感じたとの
研究が、報告されているそうです。
・ なぜ、色に温度差を、感じるのかは、人類の歴史的な経験が、影響している為です。
即ち、太陽や炎は、赤、橙の色をしています。それ故、これらの色は、太陽や、炎を連想させて、
暖かく、感じるのです。
一方、青や青緑は、水や日陰などを、連想させる為、冷たく感じるのです。
・ 但し、この様に感じるは、必ずしも全ての人に、当てはめる物では、有りません。
「赤は冷たい」「青は暖かい」と感じる人もいます。そこには、何らかの、心理的影響が、ある
からです。例えば、青は晴天の空の色で、幸の色、暖かい色と、連想される訳です。
② 重く感じる色、軽く感じる色
同じ重さの物も、色によって、重みに差が出る様に感じます。
a) 明るい色ほど、軽く感じ、暗い色ほど、重く感じます。同じ重さの、黒い色の物は、白い物
に対して、1.87倍重く感じるとの、研究も有ります。
b) 但し、上記の研究は、見掛け上の重量比で、実際に、両方で持った感じでは、さほどの差は、
感じられないとの事です。
c) 色による重量感の差は、「シャルパンティエ効果」が、関係していると、言われています。
この効果は、同じ重さの物でも、形が大きい物は、軽く感じられるという事です。
昔、子供の頃、「鉄100貫と綿100貫では、どちらが重い?」と言う、なぞなぞをした事が
有ると思います。「鉄100貫」と答えてしまい勝ちです。綿は白く軽い物との、先入観があり、
鉄は、黒く重い感じがするからです。
・ 重量感の差については、「明度以外は、さほど関係がない」、と言う説が有力です。
③ 興奮色と鎮静色
色には、人を興奮させる色と、気分を落ち着かせる、鎮静色が有ります。
a) 色の「彩度」の影響が大きいです。
「色相」や「明度」も関係しますが、「彩度」の影響が特に強く、「彩度」が高くなると、
興奮感が強く成ります。
b) 「色相」では、赤と赤紫が、興奮色で、橙、紫が中性色、寒冷色の「青み」が増すほど、
又、暗く濁る程、鎮静感が増します。
c) 「赤」など、鮮やかな暖色系は、交感神経を刺激して、血圧や脈拍を上げます。
人類が、狩猟で生活をしていた頃、「赤」は傷ついた獲物の鮮血を、指していました。
獲物に、立ち向かうには、血圧や脈拍を上げて、戦闘態勢をとる必要が有ります。
その遠い記憶が、現在にも作用していると、考えられます。
④ 進出色と後退色
以下次回に続きます。
色彩心理
1) 色が与える印象
① 暖色、寒色、中性色
目で見た色を、あたかも皮膚で感じる様に、温度差が実感されます。
a) 暖色: 赤や橙系統の色は、暖かさを感じる色です。
b) 寒色: 青系統の色は、冷たい感じの色です。
c) 中性色: 暖色、寒色に含まれない色です。緑、紫、グレーなどです。
明度(明るさ)が高いと、やや冷たく感じ、彩度(鮮やかさ)増すと、より強く、寒暖差を感じます。
同じ温度の液体に、色々な色を付け、その中に指を差込、温度を実感して貰った所、以下の様な結果が
出ました。暖かい順は、赤、橙、黄、緑、菫(すみれ)、黒、青、白との事です。
お風呂の、浴槽や壁のタイルを、暖色にすると、寒色にした時よりも、3℃ほど暖かく感じたとの
研究が、報告されているそうです。
・ なぜ、色に温度差を、感じるのかは、人類の歴史的な経験が、影響している為です。
即ち、太陽や炎は、赤、橙の色をしています。それ故、これらの色は、太陽や、炎を連想させて、
暖かく、感じるのです。
一方、青や青緑は、水や日陰などを、連想させる為、冷たく感じるのです。
・ 但し、この様に感じるは、必ずしも全ての人に、当てはめる物では、有りません。
「赤は冷たい」「青は暖かい」と感じる人もいます。そこには、何らかの、心理的影響が、ある
からです。例えば、青は晴天の空の色で、幸の色、暖かい色と、連想される訳です。
② 重く感じる色、軽く感じる色
同じ重さの物も、色によって、重みに差が出る様に感じます。
a) 明るい色ほど、軽く感じ、暗い色ほど、重く感じます。同じ重さの、黒い色の物は、白い物
に対して、1.87倍重く感じるとの、研究も有ります。
b) 但し、上記の研究は、見掛け上の重量比で、実際に、両方で持った感じでは、さほどの差は、
感じられないとの事です。
c) 色による重量感の差は、「シャルパンティエ効果」が、関係していると、言われています。
この効果は、同じ重さの物でも、形が大きい物は、軽く感じられるという事です。
昔、子供の頃、「鉄100貫と綿100貫では、どちらが重い?」と言う、なぞなぞをした事が
有ると思います。「鉄100貫」と答えてしまい勝ちです。綿は白く軽い物との、先入観があり、
鉄は、黒く重い感じがするからです。
・ 重量感の差については、「明度以外は、さほど関係がない」、と言う説が有力です。
③ 興奮色と鎮静色
色には、人を興奮させる色と、気分を落ち着かせる、鎮静色が有ります。
a) 色の「彩度」の影響が大きいです。
「色相」や「明度」も関係しますが、「彩度」の影響が特に強く、「彩度」が高くなると、
興奮感が強く成ります。
b) 「色相」では、赤と赤紫が、興奮色で、橙、紫が中性色、寒冷色の「青み」が増すほど、
又、暗く濁る程、鎮静感が増します。
c) 「赤」など、鮮やかな暖色系は、交感神経を刺激して、血圧や脈拍を上げます。
人類が、狩猟で生活をしていた頃、「赤」は傷ついた獲物の鮮血を、指していました。
獲物に、立ち向かうには、血圧や脈拍を上げて、戦闘態勢をとる必要が有ります。
その遠い記憶が、現在にも作用していると、考えられます。
④ 進出色と後退色
以下次回に続きます。
色彩心理