釉を使う場合、単色の釉を使う場合と、複数の釉を、重ね塗りする場合が有ります。
(施釉する方法も、漬け掛け、流し掛け、吹き掛け、筆で塗る等の方法があり、その違いによって、
問題の発生の仕方に、若干の差が出ます。)
単色の場合は、ほとんど問題になりませんが、重ね合わせの場合、重ねる事による、色々な問題が発生
して来ます。 以下問題点を、列挙します。
① 釉が剥がれる
) 塗り重ねる事により、釉が厚く掛かる為、焼成時に、釉が「ひけ」て仕舞い、素地の一部に、
釉が掛からなく成ります。
・ 注: 「ひけ」とは、焼成後、窯の冷却時に、ガラス質が固まり始めると、厚掛けした部分に、
釉が引張られて、回りの釉薬が、寄り集まる現象で、周囲の釉が素地から離れます。
・ 釉が厚くなると、焼成前でも、釉がめくれ、素地から、浮き上がる事が有ります。
釉の濃度を薄めれば、大体は解決します。
) 釉の相性の違いによる。冷却時の縮み率は、釉によって違いが有ります。その差が大きいと
縮の大きい方に、釉薬が引張られます。
又、釉が熔けた時の、釉の粘性(流れやすさ)の差も、関係します。
流れ易い釉は、どうしても、引っ張られたり、薄くなったりします。
② 重なった境目の色が、中間色ではない。
) 片身分けの様に、部分的に違う釉を、掛ける場合も多いです。その際、その境目には、両方の
釉が二重に掛かる事が普通です。その境目の色は、思わぬ色(良い色ではない)に成る事が
多いです。
) どちらを、先に塗るかによっても、発色は違います。当然、後に塗った色が、優先的に発色
し易いですが、必ずしもそうとは、限りません。試し焼きして、塗る順序を決ます。
) 基本的には、釉同士を混ぜ合わせると、綺麗な色は出ませんので、注意が必要です。
) 釉は熔けて、ガラス質の液体と成りますので、幾ら分離して色を掛けても、お互いの領域に、
侵略して行き、境界線が「ぼやけ」ます。
この現象を防ぐには、絵付けや、練り込み土を、使うしかありません。
前置きが、長くなりましたが、前回の続きを、述べます。
7) 青のイメージ: 青色は、精神を安定させる、作用があります。
世界中で、好まれる色の、「ベスト3」に入っています。
青は空の色と、水の色を連想させる色で、自然の美の一つに成っています。
① 「爽やか」「神秘的」「冷静」「知的」「平和」「誠実、信頼」「真面目」のイメージです。
否定的には「憂鬱(ゆううつ)」「冷たい」「遠い」などがあります。
② 青の色の範囲は、かなり広いです。
濃い藍色から、明るいスカイブルー(空色)まで、色々な名前が付けられています。
(藍色、ロイヤルブルー、ブルー、青、スカイブルー等が有ります。)
③ 下絵付けでは、「呉須」と呼ばれる色が代表的な、青と成ります。
「呉須」には、色によって幾つかの名前があります。
(古代呉須、墨呉須、紫呉須、青呉須、土呉須、焼貫呉須等です。)
その外に、コバルトブルー、トルコブルー、カイヘキ等が有ります。
④ 青い釉には、瑠璃色、瑠璃海鼠(るりなまこ)、トルコブルー、空色、深青緑などが、有ります。
いづれも、コバルト系の釉です。
8) 紫のイメージ
以下次回に続きます。
(施釉する方法も、漬け掛け、流し掛け、吹き掛け、筆で塗る等の方法があり、その違いによって、
問題の発生の仕方に、若干の差が出ます。)
単色の場合は、ほとんど問題になりませんが、重ね合わせの場合、重ねる事による、色々な問題が発生
して来ます。 以下問題点を、列挙します。
① 釉が剥がれる
) 塗り重ねる事により、釉が厚く掛かる為、焼成時に、釉が「ひけ」て仕舞い、素地の一部に、
釉が掛からなく成ります。
・ 注: 「ひけ」とは、焼成後、窯の冷却時に、ガラス質が固まり始めると、厚掛けした部分に、
釉が引張られて、回りの釉薬が、寄り集まる現象で、周囲の釉が素地から離れます。
・ 釉が厚くなると、焼成前でも、釉がめくれ、素地から、浮き上がる事が有ります。
釉の濃度を薄めれば、大体は解決します。
) 釉の相性の違いによる。冷却時の縮み率は、釉によって違いが有ります。その差が大きいと
縮の大きい方に、釉薬が引張られます。
又、釉が熔けた時の、釉の粘性(流れやすさ)の差も、関係します。
流れ易い釉は、どうしても、引っ張られたり、薄くなったりします。
② 重なった境目の色が、中間色ではない。
) 片身分けの様に、部分的に違う釉を、掛ける場合も多いです。その際、その境目には、両方の
釉が二重に掛かる事が普通です。その境目の色は、思わぬ色(良い色ではない)に成る事が
多いです。
) どちらを、先に塗るかによっても、発色は違います。当然、後に塗った色が、優先的に発色
し易いですが、必ずしもそうとは、限りません。試し焼きして、塗る順序を決ます。
) 基本的には、釉同士を混ぜ合わせると、綺麗な色は出ませんので、注意が必要です。
) 釉は熔けて、ガラス質の液体と成りますので、幾ら分離して色を掛けても、お互いの領域に、
侵略して行き、境界線が「ぼやけ」ます。
この現象を防ぐには、絵付けや、練り込み土を、使うしかありません。
前置きが、長くなりましたが、前回の続きを、述べます。
7) 青のイメージ: 青色は、精神を安定させる、作用があります。
世界中で、好まれる色の、「ベスト3」に入っています。
青は空の色と、水の色を連想させる色で、自然の美の一つに成っています。
① 「爽やか」「神秘的」「冷静」「知的」「平和」「誠実、信頼」「真面目」のイメージです。
否定的には「憂鬱(ゆううつ)」「冷たい」「遠い」などがあります。
② 青の色の範囲は、かなり広いです。
濃い藍色から、明るいスカイブルー(空色)まで、色々な名前が付けられています。
(藍色、ロイヤルブルー、ブルー、青、スカイブルー等が有ります。)
③ 下絵付けでは、「呉須」と呼ばれる色が代表的な、青と成ります。
「呉須」には、色によって幾つかの名前があります。
(古代呉須、墨呉須、紫呉須、青呉須、土呉須、焼貫呉須等です。)
その外に、コバルトブルー、トルコブルー、カイヘキ等が有ります。
④ 青い釉には、瑠璃色、瑠璃海鼠(るりなまこ)、トルコブルー、空色、深青緑などが、有ります。
いづれも、コバルト系の釉です。
8) 紫のイメージ
以下次回に続きます。