わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動轆轤の失敗 12 (作品の重さ3)

2010-02-22 21:15:52 | 電動ロクロの技法
前回に続き、作品の重さに付いて、述べます。

 ③ 削り作業で、肉を薄くする。

  ) 削っている途中では、指などで、厚みの確認が、出来ません。

     途中で確認する場合には、指で作品を弾き、その音色で、判断しますが、この音で、

     判断する方法も、経験が、必要に成ります。

     (音色が高い場合は、肉厚傾向にあり、薄くなるに従い、音は低く成ります。但し、弾く位置が

      底なのか、高台脇かによっても、音色の違いが有ります。)

   ・ 尚、どうしても指で、確認したい場合には、轆轤の中心に置いた、作品を取り上げる事になり、

     再度、中心に置く、必要が有ります。この場合、全く同じ位置に、置く事は、出来ないと、

     思って下さい。若干狂いが生じます。

  ) 削り過ぎより、削り不足が、圧倒的に多い。

   ・ 私の経験では、初心者は、削り不足が、約95%で、削り過ぎが、2~5%程度です。

     穴が開くのを恐れて、削り不足に、成り易いのです。

   ・ 底削りの際の、土の乾燥度合いによっても、上手に、削れない場合が、有ります。

     削り作業は、削り易い乾燥度が、有ります。

     乾き過ぎれば、「カンナ」の刃が滑り、少ししか削れません。「キーキー」音が出る事も有ります。

     逆に、乾燥不足ですと、形が出来ても、内側に押し込み、実際は、削ってい無い場合が

     多いです。

     特に、「削りカス」が出ていないのに、形が出来上がる時は、注意が必要です。

 ④ その他の要因

  ) 変形した物は、削り難い。

   a) 轆轤では、基本的に円(又は丸)の作品と成りますが、変形させると、当然この円が、崩れて、

     電動轆轤上で、十分削る事は、出来ません。

    それ故、轆轤作業終了時に、「竹へら」を使い、高台脇の土を、剥ぎ取り、肉を薄くしておき、

    その後、変形します。

   b) 変形場所が、底に近い程、削り難いです。

     なるべくなら、作品の上部を、変形すれば、影響は、少ないです。

     底に近い部分を、変形した作品は、手回し轆轤の上で、ゆっくり回転させ、削る事に成ります。

 ) 最初に用意した、土の重さと、底削り後の、作品の重さを測る。

    この差が、少ない程、轆轤が上手だとも、言えます。(土を有効に、使っている。)

   a) 初心者では、この割合が50%に、成る場合が有ります。即ち乾燥による、損失も有りますが、

     約半分の土が、無駄に成った事に成ります。

   b) 一般には、その差が、2~3割程度です。

     勿論、削り作業が無い、作品でも、1割程度は、どうしても、目減りします。

     (泥や、乾燥分などで、消失します。)

   c) 軽く造るには、土の量を、段々少なくして、同じ大きさの、作品を造る様にします。

以下、作品の「割れ」について、述べます。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 電動轆轤の失敗 11 (作... | トップ | 電動轆轤の失敗 13 (割... »

コメントを投稿

電動ロクロの技法」カテゴリの最新記事