わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動轆轤の失敗 6 (肉厚について1)

2010-02-16 21:46:49 | 電動ロクロの技法
轆轤で造ったのに、部分的に肉厚が、「バラツク」事が有ります。

その原因と対策を、述べたいと思います。

3) 土の厚みが、一定に成らない。

   厚みに差が出やすい所は、底と、側壁です。

 ① 底の厚みに、差が出る原因。

   底の厚さに、差が有ると、作品の大きさ(特に高さ)が、「バラツキ」ます。

   なるべく、揃えたい物です。(特に数物を、造る際には、必要な事に成ります。)

  ) 底の深さと、糸で切り離す位置が、一定しない。

    土取りをして作品を造る際に、中心の穴が、土取り位置より、深過ぎると、底が抜けます。

    穴が浅過ぎると、底の肉厚が、厚く成り過ぎます。

  ) 底の肉厚は、削り高台(輪高台、碁笥底高台など)では、約1cmにし、ベタ高台では、

     約5mm程度にします。(但し大物は、やや厚くします。)

  ) 底の位置と、糸を入れる位置の差を、測る。

    a) 底の中央に、中指を置き、外側の、糸を入れる場所に、同じ手の親指(の爪)を置き、

      その高低差で、判断します。

    b) 底の中央に、親指を置き、糸を入れる場所に、同じ手の中指を置き、その高低差で、

      判断する方法も、有ります。

    c) 何れの場合も、差を判断する時期は、穴を掘り、底を広げて、底の形を造った、直後が、

      最適です。引き上げた後では、壁が邪魔して、測れません。

      この方法は、感覚が掴み難いですが、何度か練習すれば、「コツ」が掴めます。

    d) 物差しや、トンボを使って、高低差を測る。

      底の深さと、切り口からの、高さを測り、その差で判断します。

      上記、a)、b) の方法では、出来ない(片手では測れない)大物の場合などに、

      有効な、方法です。

      この場合は、糸で切り離す、直前でも、計測が可能です。

    e) 底が浅い場合には、更に掘り込み、深くします。底が深過ぎる場合には、糸で切る位置を、

      下に移動させます。作品の高さが、高く成り過ぎたら、弓などで、切り取り、調整します。

   ) 必要量の粘土を、轆轤に載せる、1ヶ個造りの場合には、棒の先に付けた、長さ1cm又は、

      0.5cmの針を、底に突き刺し、底の厚みを、測ります。

      底が薄くなった場合には、内側周囲の土を、中央に移動するか、粘土の玉を、底に入れて、

      押し付ける様に、盛って調整します。

      その際、粘土玉が、張り付く様に、底の水は、スポンジ等で、取って置く必要が、有ります。

   尚、一度底の厚みを確認した後、轆轤作業を、続けていると、厚みが、変化する事も有ります。

     高台脇を絞り、径を細くすると、厚みが厚くなり易いです。

     又、底の部分を、不用意に、押し込むと、薄く成ります。

     この現象は、その人の癖による事が、多いですので、糸で切り離す際、再度確認して下さい。

 ② 側壁の厚みに、差が出る。
 
以下次回に続きます。
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