わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

上絵付けの作品を再度本焼きする事に付いて

2013-03-14 22:18:39 | 質問、問い合わせ、相談事

Hiromi様より 以下の質問をお受けました。

質問なのですが、作品を本焼き(1230℃)した後、上絵(700℃)で焼き、再度 本焼き(1230℃)した場合、和洋絵具、金、銀、ラスター 等を施している場合、どの様になるのでしょうか?

作品をプレゼントした友人から 破損してしまったので、可能なら釉薬で接着して欲しいと頼まれたのです。

一度焼成した上絵に支障がない様でしたら、試みようと思っております。

実際に自分でやってみるのが一番いいのですが、
もしご存じでしたらアドバイスよろしくお願い致します。

 

明窓窯より

結論から言いますと、上絵付け後の再本焼き(1230℃)はできません。

1) 上絵付けの色や文様は消えて無くなります。

2) 金や銀色は本来の色に成りません。黒く変色してしまいます。

3) 上絵付け用の和洋絵具には、焼成出来る温度範囲があり、高くてもおよそ900℃位までです。

   一般には800℃程度で焼成します。

尚、上絵付けの件は別にして、破損した物は釉で接着できる場合と、出来ない場合があります。

 1) 出来る場合: 釉を着けなくても自立出来る場合には、接着可能です。

 2) 出来ない場合: 自立できない場合は接着不可能と思った方が正解です。

    本焼き用の接着材も市販されてはいますが、確実のものはありません。

    もしも接着が失敗した場合、剥がれた落ちた部分が、本体にくっついて、取れなくなります。

    こうなると、作品全体が「ダメ」になってしまいます。それ故確実に安全な事を確認の上

    釉で接着する事です。

 もし上絵を施すなら、釉薬で接着後に再度上絵付けをする事ですが、それより最初から全部を作り

 直した方が、見た目にも綺麗ですし、時間的にも早くなります。

割れた作品を直す方法として、金継ぎの方法もあります。又、陶磁器用の接着材が市販されています

食器類や水を長時間入れる花瓶などには向きませんが、カップの取っ手が取れた場合などには有効

ですので試して下さい。

以上

尚、この件で良い情報をお持ちの方がおりましたら、情報をお寄せ下さい。

 

1) Unknown (Unknown)様より、以下の情報を頂きましたので、記載します。

  (2013-03-15 )

  釉薬について検索してたどり着きました。

  今回書かれているような上絵具のあるものを接着するのでしたら、透明の上絵具(できるだけ低温のもの)はどうでしょうか?

  和絵具の上に金彩をされていたりすると無理ですが・・・  

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