つくば植物園のサバンナ温室で写真のように朱色が美しい花を咲かせていました。説明によれば、アフリカ南部地域原産で、「Tecomaria capensis」、ノウゼンカズラ科の半つる性の常緑低木です。原産地では、ほぼ通年このような美しい花を咲かせているとのこと。何度見ても美しい色をした可憐な花です。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯資源温室で前掲の「コスツス・クルビブラクテアツス」の隣で咲いていました。とてもトロピカルな色鮮やかな花です。説明板によれば、まだ詳細が不明で、コスツス属の一種「Costus sp.」と表現されていました。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯資源温室で見かけた珍しい花です。暑くて艶のある緑の葉に紅色の花(写真はまだ完全に開花していない状態)は印象的です。説明によれば、ニカラグア~コロンビア地域原産で、「Costus curvibracteatus」、オオホザキアヤメ科(旧ショウガ科)と記されていました。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の絶滅危惧植物展示区画で今年も美しい花を見せてくれました。蕾は暗紫色で、開花するととても美しい形をした紫色の斑点のある美しい花になります。説明によれば、西表島および台湾に分布し、絶滅危惧植物(CR)に指定され、「Tricyrtis formosana」、ユリ科の多年草です。自生地は亜熱帯林ですが、つくば植物園では、実験のためでしょうか、屋外の絶滅危惧植物展示区画で咲いていました。写真は10月3日に撮影しました。
朱紅色がとても美しい花です。つくば植物園の絶滅危惧植物区画のやや湿度の多い斜面で咲いていました。説明によれば、熊本県阿蘇地域に自生し、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定され、「Silene sieboldii」、ナデシコ科の多年草と記されていました。花が美しいことから園芸品種も多いそうです。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の文化の植物展示区画で小さな美しい花を咲かせてくれました。草丈は50cmくらいで白い野菊の仲間です。図鑑を見ると「白沢菊」の変種だと記されていました。この植物は、静岡県引佐町にある渋川温泉周辺で見られることからこの和名のようです。この花も開花してしばらくすると白い花弁は淡赤紫色に変色するようです。説明板によれば、静岡県・愛知県の一部に自生し、絶滅危惧IB類(EN)に指定され、「Aster rugulosus var. shibukawaensis」、キク科、シオン属の多年草です。写真のように花弁が整然としていないところが何となく古代の花のような感じを受けます。近年自生地での個体が激減しているとかで、保護の努力がされているようです。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の絶滅危惧植物区画の花壇で見かけました。琉球~台湾地域に分布し、「Torenia concolor var. formosana」、ゴマノハグサ科の匍匐性の多年草です。つくば植物園では、実験のため野外で花が咲き実を付けることが可能かどうかを調べているようで、南国にしか自生しない植物も屋外で観察することが出来ることもあります。花冠は紫色で、長さ2.5cmくらいの筒状になっています。花の先端は、唇形で愛嬌があります。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の中央の池の畔で、今年も美しい青紫色の花を咲かせていました。説明によれば、準絶滅危惧(NT)で、「Monochoria korsakowii」、ミズアオイ科の一年草です。湖沼等自生地の環境の変化(護岸工事など)で激減していると記されていました。青紫の美しい花をいつまでもこの美しい日本で見かけたいものです。写真は9月3日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯資源温室で見かけた奇妙な形と図柄の植物です。説明によれば、クロバエが好きな匂い(人間にはとても良い香りとは言えない腐臭)を出して誘い、長いペリカンの嘴のようなところから入ったクロバエは後戻りできずに中で暴れて花粉を付けます。約20時間くらいすると花が萎れてくるので、ハエは外に出ることが出来ますが、その際花粉を媒介してくれると言うわけです。ブラジル原産で、「Aristolochia brasiliensis」、ウマノスズクサ科のつる性常緑低木です。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の花壇で群生し、地面近くでサフランに似た美しい花を咲かせていました。サフランとの違いを見分ける一つの方法が、開花後に雄しべの本数を数えてみることだそうです。サフランはアヤメ科で3本、イヌサフランは「Colchicum autumnale」、ユリ科で6本、花の形状は似ていても植物学的にみると明確な違いがあるとのこと。ヨーロッパ、アフリカ北部原産で、球根や種子は薬用にされると記されていました。種子に含まれる「コルヒチン」という物質は、染色体の異常を引き起こす作用があるため、遺伝学の研究には欠かせない重要な植物であるとの詳細な説明も記されていました。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園の絶滅危惧植物展示区画で見かけました。草丈は15cmくらいの低いもので、赤紫色の変わった花が咲いていました。説明によれば、琉球列島・伊豆七島及び台湾に分布し、「Limonium wrightii var. arbusculum」、イソマツ科で、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。大変貴重な植物のようです。写真は10月3日に撮影しました。
国内では、宮古島、来間島、伊良部島の琉球石灰岩などに生育する絶滅危惧IA(CR)の貴重な植物です。護岸工事等が進んで生育地を失い激減していると記されていました。「Solanum miyakojimense」、ナス科で、宮古島ではすでに絶滅した可能性が高く、台湾の一部でも発見されたものの同種であるかは不明だとのこと。極めて貴重な植物と言えそうです。ナス科独特の薄紫の花と黄色い雄しべが茄子であることを思い起こさせます。つくば植物園の絶滅危惧植物花壇で見かけましたが、草丈は低く、横に広がるように生育していました。写真は10月3日に撮影しました。
奄美大島の固有種で、島の数カ所の渓流沿いの岩場にしか生育していないとても珍しい植物だと説明されれていました。絶滅危惧IA類(CR)に指定され、「Oxalis exilis」、カタバミ科で、近縁種はオーストラリアに観られるそうで、不思議な分布をするとのこと。黄色い花の直径は2mm位ですから、目を凝らしてみないと見過ごしてしまいます。写真は10月3日に撮影しました。
つくば植物園で10月初めから絶滅危惧種の展示会がありました。その中からいくつかを紹介します。恐らく初めてご覧になる方も多いと思います。詳細な説明もされていましたので、写真とともに紹介します。初めに「アマミクサアジサイ」です。奄美大島の固有種で、2箇所にしか分布しないとても貴重な植物だそうです。日当たりの良い滝のそばに生育しているとか。絶滅危惧IB類(EN)に指定され、「Cardiandra amamiohsimemsis」、ユキノシタ科と記されていました。写真はまだ蕾が多い状態です。図鑑を見ると薄紅色の4弁の花の中央に青紫色の雄しべが美しい可憐な花です。10月3日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯山地雨林温室で見かけた珍しい花です。まだ説明はなく、研究用のタグに「Mediocalcar.sp」と記されていました。写真のように直径5mm程度の赤と白のベル状の可愛い花です。図鑑を見るとニューギニア等に分布するラン科の植物のようです。写真は10月3日に撮影しました。