鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『厭な小説:京極夏彦・著』

2009-05-17 21:07:41 | Weblog
メイ・ストーム・・・5月の嵐・・・。

帰休日を含め、4連休最後の日。
時間がたくさんあるはずなのに、過ぎてゆくのは早いです。

・・・で、久々の京極堂さん最新のお作を拝読させていただきました。
去年のお正月に読んだ『邪魅の雫』以来、1年半ぶりか・・・京極さんは・・・。

タイトル:厭な小説

このご本、帯のコピーが凄いです。

悪寒、嫌悪、拒絶・・・あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテイメント登場
『知りませんからね 読んで後悔しても。』

・・・ということだそうです。

更にハガキ大のカードがついておりまして、赤字で、
『知りませんからね 読んで後悔しても。』
という印刷物も入っておりました・・・。

・・・そんなに、厭な小説なのか・・・と興味シンシン・・・。
本の装丁も、何やら新刊なのに古めかしくて、汚れたような加工がしてあります。

人間、何が厭かって、理由のわからない現象(または、人)を目の当たりにして、巻き込まれていくってコトほど、厭なもんは、ないでしょうな・・・。
どうして、そういうふうになるのか、まるで説明がつかない・・・。

そんな短編というか中編が7作。

なんと申しましょうか・・・。
読後の爽やか感、すっきり感・・・そういうの一切なし・・・。

京極堂さんにしては、珍しいくらい性的な表現多い・・・。
こういう単語って普段、あまり使われない方だと思っていましたが・・・。

やはり、それも嫌悪感、不潔感に繫がって、とにかく『厭~~~な』感じが、重低音になって、全編を貫いているようです。

狂っているのは、誰なのか・・・この『厭~~~な』感じは、拭っても拭っても拭いきれない・・・。
だって、理由がわからないんですもの・・・。
なんで、こうなるのか・・・???

明日に続きます。