鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『日本史 有名人の臨終図鑑:篠田達明・著』 ~ご臨終です・・・。

2010-05-16 21:04:17 | Weblog
風の気持ちよい季節・・・。


タイトルの通り、日本史上の有名人の臨終を、自らがお医者さんであり、作家である篠田達明さんが、カルテを書き込み、死に至っての病歴・家族構成・所見等をまとめた興味深い読み物となっています。

これは、以前に、山田風太郎さんが、『人間臨終図鑑』を書かれていたけれども、山田風太郎さんもお医者さんだったし、医療に関わるにひとにとって、避けることのできないのがひとの最後なのでしょう。

この『日本史 有名人の臨終図鑑』は、日本史上の有名人ということになっていますので、一応、記録の残っているひとに限られるのですが・・・(当然か・・・記録がなければ、書けないし・・・)。

読み方としては、パラパラ捲って、興味のある人物をフォーカスするもよし、索引から引っ張るもよし、真面目に最初から飛ばさず読むもよし・・・(私は、最初から、真面目に読むタイプです・・・)。

お亡くなりになられた年齢順に、纏められています。

高齢になれば、なるほど、あちこちに、不快な症状が出てくるようで、やっぱ、トシはとりたくないな・・・というのが正直な感想。

世の中には、実際、どのくらいの病気があるのか・・・。
病気と認定してくれるのがお医者さんだから、自分で、認定してはいけないのかもしれませんが、どんなに健康なひとでも、なにかひとつくらいは、疾患がありそう。
それが、命取りになるのか、単なる思い過ごしか・・・そのへんの判断は、素人には、難しいかもしれませんが・・・。

どうせ、死んでしまうのならば、どうして生まれてくることを避けることができないのかなぁ・・・。

こんなに病気があるのに、どうして、ひとは、健康な状態が、真っ当な状態だと思い込みたがるのか不思議です。

健康のためなら、死んでもいい・・・そんな冗談とも本気ともつかないことが、平然と言われているということは、やはり、みなさん、どこか不健康なんでしょうかね?

健康を意識するには、どこか悪いところがないと自覚できませんしね。

ご臨終で、幸せになるひと・・・
死んでも死に切れない人・・・

ひとの幸せは、死んでみないとわからないのかも・・・???