鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

翼考③~洋の東西

2012-10-02 22:53:59 | Weblog
曇りがち。小雨も・・・。


翼を持つ天使の形態は、西洋絵画に登場する美しい天使達で、枚挙のいとまもありません。
かのレオンルド・ダ・ヴィンチの描く天使の羽などは、純白ではなくて、山鳥のような色だし、中世だと、モザイクのような幾何学的に色のついたものなんかもあるようですし、他にも、天使というよりは、悪魔を連想させる蝙蝠の羽のような質感のものまで、様々。

・・・本邦では、翼のある精霊的な造形ってあまりないよなぁ・・・。
迦陵頻伽なんてのは、下半身モロ・・・鳥だし。
天界を舞う天人に至っては、天衣なる布のような・・・ようするに羽衣ですかね・・・を纏い、浮遊するから、羽は要らないってことでしょうか・・・。

入浴(或いは、水浴だったか)中の女の裸に見とれて、落っこちたクメの仙人だとか、逆に、水浴び中に松の枝にひっかけておいた羽衣を、人間の男に盗まれるという天人もいるようで、案外、抜けてるというか・・・。

西洋の天使は、或る意味戦士なんだろうし、日本の天人って、或る意味無職?なのかも・・・。

天使、天人とは、ちょっと別のカテゴリーになるのかもしれないけれど、かの『ゲゲゲの鬼太郎』で、最強の妖怪『牛鬼』と対決中、鬼太郎絶対絶命ってときに、目玉の親父さんと村民の祈りで、迦楼羅(カルラ)さま・・・が、現れるのだけれども、あの迦楼羅さまには、翼があったような気がしますが・・・。
しかも、天使系の白い羽(・・・しかし、コレは、まだ、モノクロ放送の時期の作品だったと思うので、もしかすると何か色味がついていたのかもしれない)。

迦楼羅・・・ガルーダが語源らしい・・・(私は、インドネシアの航空会社を思い出してしまいましたが・・・)。仏教系の守護神かな???
形状は、烏天狗のような雰囲気でしたね。
鳥と人間のハーフみたいな・・・。イスラム圏に近いのか・・・。迦陵頻伽もそうなんだけれど、中東的な雰囲気もあるかもね・・・???・・・と言いつつ、あまりイメージできてませんが・・・。

中国や日本に入ってくると、羽は省略されるのか・・・もともと、羽を受け入れる土壌がないのか?
鳥とヒトとを分けているのかもしれません・・・いろいろありそうですが。

・・・それにつけても。
鳥類などの翼あるものは、いつでも飛べるように、身体を極限まで、軽くしておかないと、生命を維持するのも容易なことでは、ないようです。