鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

痛みの描写

2013-03-01 23:00:40 | Weblog
春一番。宵からは、春のあたたかな雨。


どうやら、普通に暮らせるようになってきました。
腰痛寛解であります。
仕事が、座業だから、椅子から立ち上がる時、間違いなく感じるあの激痛。
どうやら、脊髄の神経に障っていた椎間板の突出が慣れてきたのかもしれません。

ひととして、生まれたからには、どんなに丈夫なひとでも、身体的には、なにかしらの痛みを経験するものだろうと思うけれど、これもひとによって、大差があるようです。
やはり、人間は、だれひとりとして、平等には、生まれていないのだな・・・と、いつもいつも思ってしまいます。

却説・・・。
手術などのメスを使って、切開し、縫合後のあの痛み。
とにかく、発熱に伴う、のどの渇きは、死んだほうがマシ・・・と思うくらい苦しいのです。
大体、身体の何処かを切開するということは、内臓などの一部か全部とかの違いは、あるものの摘出が、目的となることが多いようです。
だから、のどが渇いても、水を飲ませてはくれません。
昼だか、夜だか・・・時間のない空間に、渇望と痛みだけが、延々と続くようで、このまま意識が、なくなってしまったほうが、ずっと楽だと・・・とにかく、水が欲しいのです。

熱に浮かされ、身体は、既に自分のものではなくて、うつろな意識だけがそこにあるだけ・・・・。

そんなとき、看護師さんが、口の中に氷の欠片を入れてくれました。
『飲んでは、ダメですよ。出して。』
折角の氷も、口の中を冷やすだけで、吐き出すことを余儀なくされる。

あの氷の破片は・・・。
神の与えてくれた甘露だと思いました。

一昼夜だったから、二昼夜だったか・・・。
私は、氷をねだりました。

声にはならない声で。
あの冷たい小さな欠片。

手術直後の痛みの描写。