曇りがちで、蒸し暑い一日。
4カ月ぶりの定期健診で、午前中都下へ通院。
午後から、渋谷のシアター・コクーンで上演中の『盲導犬』を観劇に。
この劇場もお馴染みなのだけれど、これまで、かつて、取れたことのない高低差のあるサイドの座席・・・歌舞伎座でいうなら桟敷席の位置にある座席ですが・・・。
1階では、両サイド合わせて、36席。
さて・・・この座席。なんとなく、特殊な感じですが、ロケーションは、充分。
し・か・し・・・スピーカーの前なので、音が煩い。
やっぱ・・・普通の席の方が、良かったような・・・?
実は、この座席は、私が、取ったものではなくて、本日のソワレ(夜公演)のチケットを、昼(マチネ)公演と交換していただいたもの。
ソワレのチケットを取ったあとで、診療予約時間が、決まり、午前中通院予約しか取れなかったので、診療終了から、夜の開演まで、8時間も開いてしまうことになるから、どうしようか・・・と迷っていたのですが、運よく、交換してくださる方を見つけることができたので、診療終了後、食事をして、それから観劇。
夕方には、帰宅できました。
さて、本公演。
原作が、あの澁澤龍彦・・・で、唐十郎の脚本・・・コレは・・・観ないと・・・。
1970年代のあの雰囲気・・・シンナーを吸う不良少年(小出恵介さん)が、金髪で登場・・・でも、70年代って金髪有りなのか・・・ちょっと記憶にない・・・私は、まだお子ちゃまだったし。
盲人・影破里夫役で、このドラマを牽引していくのが、古田新太さん。相変わらずの芸達者。
このところ、私生活でもニュースがあったし、舞台『おのれナポレオン』で、降板した天海祐希さんの代役で、女優の格の上がった感のする宮沢りえさんが、ヒロイン・奥尻銀杏役。
なんか・・・観ていてとても辛い。彼女を見るのが、とても辛い・・・。かつての国民的美少女が、堕ちも堕ちたり・・・って感じが、どうしても拭えないのは、私だけか・・・?
もう、こういう役しかないのだろうか・・・?前前々回の人生劇場といい・・・。
澁澤龍彦の『犬狼都市』を下敷きにしているようだけれど、背徳とエロス・・・彼の貴族的なエロさを理解するのは、たぶん・・・すごく・・・難しい。
・・・で、結局のところ、このドラマの主題ともいえる『不服従の犬・ファキイル』とは、一体、何だったのだろうか・・・?澁澤龍彦の原作とは、似て非なるような気がする(うろ覚えで、申し訳ないのだけれど)。
舞台の序盤、本物のシェパード5匹が、登場するあたり・・・演出家・蜷川幸雄氏の意気込みが伝わってくるような・・・。
私見ですが、70年代と現代の融合が、あまり上手くいかなかったような中途半端な印象を受けました・・・なんか、古い・・・70年代を意識したとしても・・・なんか、古いような・・・???
古ければ、古くていいのである・・・でも、上手く、噛み合っていないような・・・そういう演出なのであれば、これは、なかなか見応えがある舞台なのかもしません。
つまり・・・私には、よく理解できなかっただけで・・・。
(すみません。劇評になってませんね)