鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『舞妓はレディ』~換骨奪胎の傑作。

2014-09-25 22:50:38 | Weblog
 
台風から変わった温帯低気圧の接近に伴い、雨風、強くなったり、弱くなったり。


昨日(9月24日)は、夕刻から、市内のシネ・コンへ、『舞妓はレディ』を鑑賞に。
(水曜日は、レディース・ディなのだけれど、台風接近中の為か・・・あの広い映写室にお客さんは、私と相方と、他女性の2人連れの計4名・・・)

監督は、『Shall We ダンス?』の周防正行さん。
出演者の草刈民代さん、竹中直人さん、渡辺えり子さん、田口正浩さんは、徳井優さん、草村礼子さんは、『Shall We ダンス?』からの続投。

舞妓さんを目指す少女・春子ちゃん役の上白根萌音さんは、素朴で、初々しく、踊りも歌も上手。
ほのぼのとした雰囲気。

このストーリーは、かの『マイ・フェア・レディ』の換骨奪胎版である。
鹿児島弁と津軽弁のバイリンガルのネイティブスピーカーの春子ちゃんが、舞妓さんの必須条件である京都弁を習得すると同時に、厳しい舞妓修行を続けていく展開。
春子ちゃんに京都弁を仕込む若き言語学者に長谷川博己さん。

イライザとヒギンズ教授の役回りである。
イギリスと日本、訛りと方言、花売りと舞妓とかなり巧みにシンクロさせているあたりは、流石の一言。
『マイ・フェア・レディ』、『Shall We ダンス?』の観客ならば、二度、三度と美味しい作品となりそうだ。

映画は、ミュージカル仕立て。
歌あり、踊りあり。
花街の雰囲気もたっぷりで、芸者置き屋のおかあさん(富司純子さん)、置き屋の芸者さんに、草刈民代さん。
ご贔屓のダンナさんの小日向文世さんとの掛け合いがユニーク。

舞妓不足のため、アラサーになっても舞妓を続けなければならない先輩舞妓に田畑智子さん。
田畑さんは、化け物舞妓をユーモラスに演じて、春子ちゃんが、舞妓さんになって、舞妓不足が解消したため、芸者さんに格上げ。
やはり舞妓さんは、若くなければならないようで、芸者姿になった田畑さんは、色っぽく、こちらの方が、お似合いだ。

老舗の旦那さん役(映画では、若さんと呼ばれていたようであるが・・・)が、良く似合う岸辺一徳さん。相棒の小野田官房長役以来、何故か、ステータスの高い役が多いですかね?

約2時間半。
たっぷりとたのしめるエンタテイメント作品に仕上がっている。