秋晴れ続く。
今月、2回程、震度5前後の地震があって、私の部屋に積んである書籍の塔が、ふたつばかり
崩壊した・・・この話は、3日前の拙ブログに既に記載済である。
その崩れた本の塔から2年前くらいに購入したまま、1ページか2ページ読んだきり、そのまま放置してあった本が出てきた。
『想定外』という本である。
サブ・タイトルが、『なぜ物事は思わぬところでうまくいくのか?』ということで、『想定外』というのは、どちからというと、悪い状況で使われる言葉だと思っていたので、ポジティブな想定外って、あまり聞いたことがないような気がする。
『想定外』という言葉を最初にメディアにのせたのは、かの堀江貴文氏だったような気がする。
本の帯には、こんなセンテンスが印刷されている。
『どこかを目指すなら、反対方向へ進むこともひとつの選択肢だ。』
なぜ利益を追求しない会社のほうが利益をあげるのか?
なぜお金を追求しない人のほうがお金持ちになるのか?
なぜ幸福を追求しないひとのほうが幸福になるのか?
直線的に行動するより、回り道をしたほうが、早く目的に辿りつく・・・という例を、経済、金融、芸術、スポーツそして、日常生活から例をあげて、解説している。
そんな本を読んでいるときに、SONYの株価下落、無配当、赤字・・・なるニュースが飛び込んできた。
かつて、SONYは、『不当な利益追求はことごとく排除する』と宣言した。
そして、世界のSONYとなった・・・そのモデルも或いは転換期を迎えることになるのかもしれないし、かつてのSONYと、現在のSONYは、違うのかもしれない。
直線的にガムシャラに突き進んで、崩壊した数え切れないくらいの企業モデル。
利益を追求しすぎて、ダメになった企業・・・近いところでは、リーマンだとか、シティグループだとか・・・ソロモン、ドレクセル、バンカーズ・トラスト・・・。
経済史として読んでも面白いし、広範囲な数々のサンプルから導き出される結論も興味深い。
・・・かくいう私は、回り道ばかりして、未だに、何処へも、辿りつけずにいるし、目的さえも、見失ってしまっているのだけれど・・・。