鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『口入屋 兇次:岡田屋鉄蔵・著』

2015-03-11 22:49:53 | Weblog

晴天なれども、北西の風強く、寒い一日。


口入屋さんとは、江戸時代の職安?みたいなもので、職業斡旋、職業紹介業ということになるのだろうか・・・?

現代の職業紹介は、公的機関では、職業安定所別名ハローワーク。
この『ハローワーク』というオチャラケたネーミングを通してしまう、この国のセンスの問題は、別にして(・・・だって、横文字で、こんにちは 仕事・・・だなんて、大丈夫なんかい・・・と常々、ツッコミをいれてみるも、去年までは、大変お世話になって、コレから、また日参?しないといけないような状態だから、文句は、言えぬ立場だけれど)、人が、その職業を選び、そして、その職業を生業にしていくのは、昨今、相当大変なことであることに、改めて気が付いた。

公共機関の他にも、私設の職業紹介所、まあ、こちらは、公的施設よりも、幅がひろくて、たぶん、私の知らない職業なども、求人・求職者のニーズに合えば、紹介してくれるのだろう(・・・と思う。利用したことがないから、わからないけれど)。

さて。江戸時代。
女性が働く・・・と言えば、コレまさに、狭き門で、上は、大奥などの奥女中で、コレは、出世が望める唯一の職業だろうし、武家のお屋敷、商家の女中、下働き、使い走り、子守り、行商・・・なんてことぐらいしか、思いつかない。
居酒屋、酒を供する場所での酌婦、自身の身を売る遊郭の娼妓、妾奉公・・・そんなところへ、人を紹介するのが、口入屋らしい。

様々な事情を抱えた人を、適材適所へ配するのが、口入屋 兇次。
そのひととなり、来歴は、まだ明かされていないけれど、どうやら、モトは、お武家さまらしい?

仲間達もひと癖もふた癖もありそうな連中である。

兇次の配下の二葉は、女性ながら、彼の片腕のようだ。

女性の品定めは、部下のみっちゃん(三筋)の役目。女郎屋で生まれ育ち、物ごころついたときから、色事にまみれて育ち、女を見る目は、超一流?

お仕置き?専門??は、オカマの零次郎。

極め付けが、黄泉?(とか?霊界?)とのつながりのありそうな四狼坊。

著作者・岡田屋鉄蔵さんは、画力のある書き手で、少年向けの書籍で、時代物を書いていて、その後、BL(ボーイズ・ラブ。ゲイ、男性同志の同性愛がテーマということらしい)という分野で、かなり異質な作品を書いておられる。

美術系の人体デッサンなどをしっかりやっておられるのだと思う。

この作品も、多少、BL色があって、オカマの零次郎さん、四狼坊は、前作の魂喰らいの『千』シリーズを踏襲しているようだ。

早く続きが読みたい・・・。