(なんと・・・)1年ぶりに職安(いつもの如く、ハロワなんて書くと、オチャラケた感じがしてイヤである。職安というのも・・・なんか陰鬱な響きがあって、職安=失業という図式が頭に浮かぶけれど)を訪れた。
前職が決まった時には、もう二度と訪れることもないだろう・・・と安心した気持ちで、通り過ぎていたけれども、去年1年間は、雇用保険を受給する関係で訪れていたし、現在は、いよいよ就業しないと・・・という焦りもある。実は、求職カードの使用期限が切れてしまい、インターネットからの検索が一部、出来なくなっていたので、延長して貰いに訪れたのだった。
冬の早い夕暮れ。
16時過ぎには、もう、うっすらと暗くなっていて、それでも、近くに来れば、いつも寄るホームセンターのペット館で、白いオウムのオーストラリアンキバタンのロビンに会いに行った。
このオーストラリアンキバタンに、勝手に、『ロビン』と名前をつけて、相方と一緒に、会い行ったこともあったし、職安の帰りとか、この店舗のあるショッピングモールに買物に来たときなど、ひとりで、会いにいったこともあった。
お店の片隅のケージ(1m四方くらい?)に入れられて、止まり木に止まって、時々、羽を広げたりする。お値段約54万円也で、たぶん、このペット館で、一番高額な生き物なのではないだろうか?
真っ黒な瞳と真っ白な羽、尾羽と頭に、明るいレモンイエローの羽を持ち、とても可愛い鳥である。
暫くぶりに、訪れたところ・・・。
ロビンは、居なかった。
ケージの場所には、何もなくて、そこに、ロビンが居たという過去形である。
私は、ずっとあの場所にロビンが居るのだと思っていた。
ロビンは、あの場所で静かに、退屈だけれど、あの角のあの場所にずっと居るのだと思っていた。
あの場所をロビンが、気に入っていたかどうかは、わからないけれど、ずっとずっとあの場所にロビンが、居るのだと思っていた。
かつての私が、あの会社から、出ることを望んでいたのに、出られないの同じで。
ずっとあの場所に居て、そのまま静かに歳をとっていくのかと思った。
・・・ロビンも私も・・・いつの間にか、放り出されていた。
ロビンは、放り出されたのではないかもしれないけれど・・・。
あのショップに、飼主が、現れたのかもしれないし、別のチェーン店で需要があったのかもしれない。ローテーションで、違う店舗に行ったのかもしれないし、或いは、病気になったのかもしれない。
いづれにせよ・・・。
移動した先を、ロビンが気に入って、前よりも、のびのびと幸せに暮らしてくれれば・・・と思う。
優しい飼主に、巡り合って、楽しく歌って暮らしてくれれば・・・と思っている。
さよなら・・・ロビン。
ありがとう・・・ロビン。