昨日と、うって変わって、くもりがちな涼しい日。
昨日は、1時間と少し、栗の皮剝きをしたのだけれど、栗というのは、木に実っているときは、青いイガイガに包まれていて、茶色くなって地面に落ちると、そのイガイガが、少し割れながら、動物の捕食から身を守るようになっていて、更に、固い鬼皮に包まれ、そして、渋皮と、二重三重と、厳重にプロテクトされているのをみると過剰防衛だなぁ・・・と思う。
それだけ、その実の美味しさは、格別だし、滋養栄養豊かな食品なので、食べすぎるのも良くないと聞いている。
イガイガで、撤退しなかった人間は、イガイガの中から、つやつやとした正に栗色の栗の実を拾うわけだけれど、このつやつやの実を拾う嬉しさや・・・。
でも、更に鬼皮が、待っている。
浸水して、少し柔らかくなるのを待ってから、刃物で、剥いていくのも、その実の美味しさに辿りつくためには、更に、面倒な渋皮も剥がなければ、ならない・・・やはり防御を破るには、二重三重の手間がいる。
どうして、こんなにまで、厳重なの?と思うくらい。
もっとも・・・渋皮も一緒に、お砂糖などで煮た栗菓子なども美味しいのだけれど。
日本の栗は、そのままでも充分に甘い。
フランスの栗の代表的なお菓子に、マロン・グラッセがあるけれど、洋酒とお砂糖で煮た・・・半分は、お砂糖の甘さだ。
栗本来の甘さは、感じられない。
痩せた栗を食べているカンジだけれど、そういう栗の種類なのかもしれない。
(逆に、日本のドングリは、あまり美味しくないと聞くけれど、トルコのヘーゼルナッツは、同じハシバミの仲間だけれど、似て非なるもののようだ)
栗もドングリも、洋の東西で、全然、違うものなのだなぁ・・・。
そう言えば、先の台風18号で、殆ど、落ちてしまったのだが、未だに、日中や夜中に、車のルーフやボンネット、家屋の屋根に当たって、ポトリ、ポトリ・・・ボトボト・・・と音を立てて、ドングリが落ちてくる。
食することは、出来るが、あまり美味しくないと言われているドングリも、栗鼠などの小動物には、御馳走。
人間は、栗をはみ、栗鼠は、どんぐりを齧る・・・。
豊饒の秋の訪れです。