鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

春分~運気のボラティリティ

2016-03-20 12:12:12 | 占術

本格的な春の始まり。
西洋占星術などでは、今日が1年の始まり・・・というか、今日の星巡りで、一年を占うなんてことも・・・。

私は、占いのセンスがないから、自分自身を占ってみても、サッパリ当たらないし、プロの占い師の方に見てもらっても、特に的中した・・・とかいうこともなくて、鳴かず飛ばず、低めダラダラ、奈落の下にまだ奈落、未だ地獄の5丁目・・・あたりと言った感じで、ようするに、普通のひとが、運が最高に良いのが、数値で表すと『10』で、最低が、『-10』であるならば、私の場合は、最高が『0』で、最低が、『-7』あたり・・・といった具合で、もって生まれた運気の幅が、もともと低いようだ。
世間並の幸運を期待してはいけないのかも・・・と、常々思っている。

地獄の5丁目あたりに留まっているような状態だけれど、地獄も棲めば都?かもな・・・。

それでも、死線を彷徨う『-10』に行かなくて、『-7』あたりで、ウロウロしているあたり、まどろっこしい。

乾坤一擲なんて、易経だったか、そんな言葉があるけれど、これは、のるかそるかの大勝負。

『10』か『-10』か・・・、勝てば天国、負ければ地獄。

『9』から『-9』という数値は論外。

『10』と『-10』の最高値、最低値の幅が、『20』ということで、株式用語では、『ボラがある』というらしい。

『ボラ』というのは、『ボラティリティ』の略で、『値幅』というものだそうだけれど、例えば、株価最低が100円、最高が300円だとすると、最低の100円で買って、最高の300円で売れば、200円の利ザヤが、取れることになる。

底で、買って、天上で売れば、利益は大きい。

仮に、1,000株(10万円)購入すると、30万円で売るから、20万円の儲け・・・ということになる。
10,000株買ってみれば、200万円、100,000株も買ってみれば、2000万円ってことか・・・。

乾坤一擲的運気のひとは、当たりも大きいが、ハズレも大きい。

天井掴みをすれば、タチドコロニ20万円、200万円、2000万円の損失を被ることになる。
極端な例だけれど。

運のボラティリティというものがあるなら、最高の運気が、富・名声・愛・健康全て満たされている場合から、イキナリ、破産なんかして、病気とかにもなって、死線を彷徨う・・・なんてこともあるかもしれない。

私の場合は、最高が『0』だから、普通のひとの普通の状態だ。良いと思われるときでも、イヤイヤ仕事をして、少し体調も良くて、或る程度(組織の中に限るけれど)自分の裁量で、仕事を任されて・・・なんてときが、多少なりともラッキーだったかもしれない。

そして、失業して、預貯金も目減りして、残高は、ゼロに近いが、体調は、勤めていた頃よりは、良いし、何より、気ままに眠れるようになったから、『-10』ではないのだった。

もともとの運気が弱いから、『0』以上にならないけれど、せめて『5』普通の人の少しラッキーくらいになってみたいと思う。なんだか、春分から、随分とズレた話題になってしまった。

いつものことである。




サラブレッドとやんごとなきひとびと

2016-03-19 11:57:04 | 皇室

夕べから雨。

降ったりやんだり。少し明るくなってきたけれど、今日は、一日、こんな空模様なのだろうな。


昔の話である。
一時期、『競馬』というものに興味を持った。
・・・といっても、勝ち馬に賭けるギャンブルではなくて、サラブレッドという馬についてである。

ロック・シンガーが、太るのは、その職業を止めよ・・・ということで、デブのロック・シンガーが成り立たないように、デブのサラブレッドは、サラブレッドではない。

あんなにほっそりした4本の脚で、体重400kgから500kgを支え、走り抜けるのは、彼らが、走るために生まれてきたからだろう。

現在、サラブレッドと言われている競走馬の元(父系)は、3頭の馬に辿りつく。

ゴドルフィンアラビアン、バイアリーターク、ダーレーアラビアン。

天下のサラブレッド 四歳馬、今日は、ダービーめでたいな。
コータローも一応、サラブレッドだったのね?

競馬というか、サラブレッドというか、そんな世界を教えてくれたのが、当時の会社にいたK氏であった。
本気で、馬主になりたい・・・と思ったこともあったけれど・・・。

K氏曰く(・・・というか、大橋巨泉さんだったかもしれない)。

『どんなに騎手が優秀でも、駄馬だと走らない。』

競馬(サラブレッド)は、血統だ・・・。

本邦には、2676年続く、血統を持つ一族がいる。
あの一族の頂点は、『象徴』である・・・と、日本国憲法に書いてある。

血統=日本国の象徴

ああ、サラブレッドと同じなのね。サラブレッドでなければ、競走馬に非ず・・・?

あの血統でなければ、日本国の祭祀王には、なれない。

選ばれて生まれてきたのだから、私人ではありえない。

365日24時間、公人でなければならない。
よって、祭祀王は、祭祀を行わないなら、ご静養と(名目は慰霊という)観光旅行は、お止めいただきたい。

美術館や映画やコンサートは、ご公務じゃないから。娯楽だから。

サラブレッドは、走るから、サラブレッドなんだよ?




トパーズの瞳(2)

2016-03-18 16:16:26 | Weblog

暖かな春日和の週末。
午後から、雲が出てきて、強い西風。
お天気、下り坂・・・かも。


水色のトパーズのような瞳をもつ白い大猫。

彼は、何処から来たのだろう。
美しい猫で、ヒトなつこいところをみると、飼い猫だったようだ。

器用に、ドアを開ける。

食べ物をあげると、静かに食べる。

とても可愛がられていた猫なのだと思う。

私は、彼を『シロ』と呼んでいる。
全身真っ白で、長い長いまっすぐなしっぽ。

シロは、捨て猫なのだろうか?

捨てられても、シロは、ヒトを憎んだり、恨んだりしていないようだ。
シロは、彼の飼い主だったひとに、どんな感情?を持っているのだろう。

どうして、捨てたの?
嫌いになったの?
冬は、寒いよ。
おナカが、空いたよ。

そんな恨み言を言いたくなったこともあったかもしれない。
私は、全く無収入の身で、居候なものだから、シロの飼い主になることは、できない。

我が家は、山林の中に一軒ポツンと立っているから、いろいろな動物を捨てていく不届きモノが多い。犬、猫、栗鼠、狸、イタチ?フェレット?、鶏・・・。

みんな人間の都合で、捨てられたのだ。

シロは、捨てられたのか、迷い猫なのか・・・わからないけれど、ヒトにたいして、おおらかな猫だ。

普通のノラ猫のように、ギスギス、ピリピリ・・・ヒトを警戒することがない。

その綺麗なトパーズのような水色の瞳で、同じ色の春の空を見上げている。




トパーズの瞳

2016-03-17 05:31:11 | Weblog

暖かくなってくる予報だったけれど、昨日は、思ったほど、気温が上昇しなかったように思う。

それでも、もうすぐ春分の日。

夜明けが早くなってきて、日暮は、遅くなってきている。

裏の雑木林では、うぐいすの初鳴き。


ダイドコロで、お茶をいれる為に、お湯を沸かしていたら、家人が帰ってきて、玄関のドアをあけたら、さっ・・・と、一緒に、白大猫が、飛び込んできた。

おやおや。お客さんだね。

私の足許にちょこんと座って見上げている。
その姿は、大きいのに、ほっそりとして、いつもの美猫っぷりである。

この猫は、美しい瞳の持ち主で、水色の瞳。
サファイアのような濃いブルーではなくて、アクアマリンとか、トパーズとか・・・澄んだ軽い水色。



綺麗な綺麗な瞳。

トパーズの瞳。


ミルクでもあげようか?
冷蔵庫を覗くと、生憎、品切れ。

かつおぶしでも食べるかい?
小分けのパッケージの袋を開けて、かつおぶしを振る舞う。

もしょもしょもしょ・・・そんな音をさせながら、春のひととき。

私は、レモンティー。
レモンは、国産の愛媛産。輸入物は、残留農薬だとか、防腐剤、防黴剤に浸してから、船積みするから、危険だと聞いているから、外国産のものは、買わないんだよ。

猫に言ったって、猫は、かつおぶしに夢中だから。
もしょもしょもしょ・・・そんな音をさせながら、一生懸命?食べている。

高村光太郎が、レモン哀歌(・・・だったと思うけれど?)
『トパーズ色の香気』という表現をしていたけれど、光太郎の言うトパーズは、何色を想定したのだろうか?トパーズにもいろいろと色があって、青だけでないようだ。
水色のトパーズ、ロゼワインのようなインペリアルトパーズ、深い夕闇の色のロンドンブルートパーズ、もちろん檸檬の果汁のような透明なイエローのトパーズもあったよな?





影子日記~皇后の誤算(3)傀儡の女優

2016-03-16 05:50:50 | 皇室

皇室などについては、特に、どうこう思うところもないけれど、昭和という時代の代名詞ともいえる民間出身の皇太子妃で、現・皇后であられる正田美智子氏は、昭和を語る上では、たぶん、絶対に、無視できない存在なのだろうと思っている。

この正田美智子氏は、傀儡の女優である。

籠の鳥の可哀相なお妃様、国民には、慈愛、質素倹約の皇室・・・を、ひたすらメディアにアピールし、誰もが、美しく、優しく、気高い、日本で、正田美智子氏以上の女性はいない・・・と信じ込ませ、見事に演じきること半世紀。

稀代の名女優であった・・・但し平成も四半世紀を過ぎた頃から、虚像と実像にブレが生じた。インターネットの普及、記録媒体の進化・・・この科学技術の進歩が、正田美智子氏の全てを、暴き始めた。

何度も言う。

皇后の誤算である。

皇太子妃時代のように、前面に出ることなく、お暮しに成れば、贅沢な生活は維持され、或いは、暴露されず、昭和の皇太子妃・平成の皇后として、歴史に刻まれたことだろう。

・・・でも・・・。
様々に流出する画像など、検証していくと、出てくるわ・・・出てくるわ・・・。
画像だけでなく出自の怪しさも現皇太子妃と同じらしい。

正田美智子氏は、歴史に名を残すだろう。

『偽りの皇后』として。

国民は、知らぬふりをしてきた。知っていても、騙されたふりをしてきた。
未だに、信じているひともいる・・・情報難民と呼ばれるお年寄りなどだ。

祭祀を行い、国の安寧を願う皇室であれば、大抵のことは、目をつぶるはず。
そのための納税だということを、現在の内邸皇族は、理解しておられぬようだ。

画像や映像が、一般人にも簡単に加工処理できるようになってきはいるけれど、加工処理できない過去の写真は、既に、日本中にばら撒かれ、掲載雑誌などは、古書店にでもいけば、安易に手に入れられる。

バカな国民を騙すことなど、お手の物・・・と思われていたのだろうか?

このひとは、あくまでも、傀儡にすぎない。

人形を操るのは・・・。

人形は、人形にすぎないのに、権力を手にした人形は、暴走し、やがて、人形にすぎなかったことを知るだろう。

人形であったことすら、気が付かないまま、本来の自分に気づかないままだとしたら・・・憐れである。

最近は、心休まることもないのだろうとお見受けする。
一度、流出した『真実』は、消そうにも消せない。
消しても、消しても、尽きることがない。

インターネットの闇の中で、証拠は、眠り続けるだろう。
そして、忘れ去られた頃、誰かが、また掘り起こす。
魚拓とし、化石のように残るだろう。
打ち捨てられたメモリーも。

ご自身なきあと、皇国が存続する限り、消えることのない汚名を考えれば、毎夜、眠りにもつけぬだろうって・・・(別に、そんなこと考えちゃいないか・・・)。



第27回目の観月会&ホワイト・ディのプレゼント

2016-03-15 06:51:51 | 食・料理

昨日(14日)は、定例の観月会。

冷たい真冬なみの雨の降る中、県央へ。


いつもは、15日と日付が決まっているのだけれど、先月の予約時、15日は、貸切の予約が入っているとのことで、15日の前後で・・・ということになり、前日の14日に決めた。

ホワイト・ディというイベントの日だから、さぞや、カップルさんが多いのでは・・・と思ったけれど、月曜日、しかも雨・・・。

私達の他は、外国人のカップルさんが一組いるだけだった。


月替わりのメニューは、春一色。
そらまめ、菜の花、筍、木の芽、蕨、桜えび、菱餅、桜餅、桜の花の塩漬け・・・などなど、三月弥生、季節の食材が要所、要所に使われた目にも楽しい献立だった。

うん。春ですネ!

お客さんが二組だけだったから、雨を見ながら、静かな食事。

御馳走様でした。


帰りに、相方から、ホワイト・ディ用のチョコレートのプレゼントをいただいた。
何時の頃からだろうか・・・ホワイト・ディのプレゼントが、ヴァレンタイン・ディのチョコレートと同じになったのは。

チョコレートの他に、先週の土曜日、観劇に出たおりに、少し早めだけれど・・・といって、相方の収蔵品?の中から、ガーネット・リングをいただいていたのだった。



多分、2カラットは、あるだろうと思うけれど、それは、それは、綺麗なガーネットなのだ。

写真では、なかなか上手く撮れなくて、ちょっと暗めのイメージなんだけれど、薔薇の花びらのような深い赤で、ルビーの赤さとは、一線を画すというか・・・ボルドーのワイン(ホンモノは、知らないけれど)のような赤い色で、光によって、その色の深さが、増長される。

昭和中期頃から後半にかけて製作されたもので、アームもクラシカルでよい雰囲気のあるリングだ。
今風に作るなら、ガーネットの横に、メレダイヤを使うとか、そんなデザインになるのだろうか。

・・・とにかく・・・少し余分なオカネが出来たならば、宝石に代えようという時代でしたからね。ダイヤはムリでもガーネットなら・・・ということで、作られたリングなのでしょう・・・というのは、相方の解説???

例の如く・・・相方の父上のコレクションだったから、もちろん、私の指には、少し緩い。


サイズを直したくても、手許不如意なワタシなのだった・・・。






観劇の愉しみ

2016-03-14 06:22:06 | 演劇・映画

2週連続の雨で、スタートの月曜日。


昨日(13日)は、ほとんど眠っていた。

久々の観劇で疲れたせいもあるのだけれど。

12日は、芝居がハネたのが、21時前で、それから、地下鉄に乗って、上野駅まで出た。
上野駅始発が、すぐ出て、しかも快速だったから、自宅には、日付を跨がずに帰宅できた。
深夜に眠り、朝の5時に起床して、それから、ごちゃごちゃしていたら、疲れた。
午前9時頃、ミルクココアと塩味のバタール2切れを食べて、ちょっと眠ったら、あっと言う間に、1日過ぎてしまい、結局、食べたのは、コレだけで、お手洗いなどにも1度しかたたず・・・何やってんだか・・・で、現在に至っている。

それでも、こんな気儘ができるのも、有難いものだ。

昔読んだ『整体入門・野口晴哉・著』(正確には、タイトルが違うかもしれないが、整体関係の本であることは、間違いない)で、頸椎だか、胸椎だか、腰椎だか、脊椎だか・・・とにかく、『椎』と呼ばれる場所が、歪んでるのか、捻じれているのか、そのヘンは、よく分からずじまいだけれど、とにかく、正常でない場合、性格(或いは、性質)にも、現れるようで、例えば、○椎の5番(←仮の捻じれ場所です)が、捻じれている場合の性格として、旅行などの計画を立てるのを楽しく感じる性質のひとがいるとして、このひとは、実際に旅行へ出るのが楽しいのではなくて、計画をする迄が楽しいらしい。

そこまでがメインイベントで、旅行に出てしまうと、もうどうでもよくなってしまうようだ。

この記述を読んで、もろ・・・自分じゃん・・・と思った。

実を言うと、私もこの『○椎○番』が、おかしくなっているのか・・・観劇でも、行くまでが楽しいのである。

チケットをゲットし、当日の交通の予定、途中の食事・・・そして、劇場入りしてしまえば、あとは、もうどうでもよくなって(・・・演目が良ければ、更に充実感も増す・・・でも、演劇なんて、10作品みて、当たりがひとつか、ふたつだから、ほとんどがハズれと言っていいかもしれない。)、あとは、ちゃんと帰宅できれば、ソレでいいのである???

旅行などは、もっと綿密に計画するから、いろいろと考える。
考えているときが、もっとも楽しい。
風景やら、食事やらを考えとワクワクする。

しかし、旅行などは、アクシデントもつきものだから、計画が大崩する場合も、多い。

観劇は、ほぼ半日で、完了するから、予定外と言えば、電車の遅延とか、予定していた食事場所の休業とか閉店だとか(←こんなのは、インターネットで簡単に調べられるようになってきたけれど)。
今回は、座席で食事ができる劇場だったから、東京駅地下の銀座スエヒロで、ステーキ弁当にしようかと思っていたのだけれど、昨日調べたら、既に倒産閉店していたことを、今更、知った。
居住地からのルート上、東京駅で下車するのは、ちょっと面倒だったので、銀座三越にして正解だったと思った。

演目もさることながら、こういった劇場までのルートを想像しているときが、私は一番楽しい。

なんか、ズレているのは、○椎が、捻じれているからに違いない。

演劇や旅行くらいなら、まだ救いがあって、実はこういうひとが結婚すると大変である。

結婚式までは、楽しいが、以下、地獄である・・・。




劇団☆新感線『乱鶯』

2016-03-13 09:07:29 | 演劇・映画

寒の戻りの最中の真冬並みの気温の中、昨日は、午後から、相方と都内・新橋演舞場へ、劇団☆新感線『乱鶯』を観劇に。

午前中は、ダイヤの乱れもあったようで、いつもは、遅延する電車も、定刻通りの運行。

久々の観劇で、嬉しい。
久々に劇評が書けるのが嬉しい。


銀座で、下車し、三越地下の食料品売り場で、今半の牛飯弁当をゲット。

17:00開演の20分前に劇場入り。

・・・ああ。この劇場は、いつきても、まったりするなぁ。まったり気分の中、幕が上がる。


初手から、殺陣。

お宝は、盗んでも、ヒトは、殺さない。
義賊の鶯の十三郎(古田新太さん)は、仲間の裏切りにより、奉行所の追手の執拗なまでの追跡を逃れ、死線を彷徨う。

そんな十三郎を救ったのが、幕府目付の小橋貞右衛門(山本亨さん)と、浅草小料理屋・つるたやの主・勘助(粟根まことさん)とその妻のお加代(稲森いずみさん)であった。

意識が戻った十三郎に、幕府の要職につく小橋から、賊と取引していることなど、黒い噂のある北町奉行所与力・黒部源四郎(大谷亮介さん)の正体を聞かされる。
そして、盗賊から足を洗い、つるたやの板前になって、静かに暮らせと言い残し去る。

それから7年後。
鶴田屋の主人・勘助は、労咳で、5年前に死去。

残された女将・お加代と十三郎は、場末ながらもあたたかい人情と料理の腕で、店を切り盛りする。

そこへ、隠居した父の跡を継いだ小橋勝之助(大東俊介さん)が訪れる。

江戸の大店の呉服問屋の丹下屋が、関西から流れてきた外道の火縄の砂吉により、襲撃されるとの情報を掴み、盗賊一味を一網打尽にすべく、策を講じているが、いまひとつ決め手にかける。

そんな折、十三郎は、回向院で、丹下屋の絵図面を欲しがる盗賊の頭・砂吉に、協力を要請される。
砂吉を利用して、襲撃の日を突き止めるべく、昔取った杵柄で、重三郎は、小橋親子への恩返しのため、丹下屋の料理人を務めることに決めたが、こともあろうに、勝之助も同行するはめに・・・。


踊るようないつもの新感線の殺陣を観たかったのだけれど、最初から気迫に欠ける緩い殺陣だった。

十三郎を演じる古田新太さん出ずっぱりの舞台で、疲労したのか?生彩に欠けた(噂では、バセドウ病を患っている???とかで、体力が続かない?のかもしれない)。

勝之助役の大東さんが、その足を引っ張る。
学芸会並みの殺陣で、舞台は、緩みながら、失速していく・・・大丈夫?なのか・・・と思いながらの前半。

後半は、新感線の女優陣が、笑いを取り始めてから、加速を始めた。

おお!・・・そうこなくっちゃ・・・。緩かった前半に比べ、テンションが上がる後半。
音楽は、バリバリの岡崎司メロディが、炸裂。

うんうん。やはり新感線は、コレでなくっちゃ。

この舞台の要・・・それは、鶴田屋の主人・勘助だろう。
死してなお、女房のお加代と十三郎を見守り、要所・要所で、出現する。

幽霊の出現場所・・・花道のスッポンから、お約束通りの出現。


これからご覧になる方は、初手の殺陣の最中に、回り舞台の中で、回転させながら、かつ、上下に動く仕組みを見てほしい(具体的には、階段を下りていくシーン5秒?くらいある)。
アレは、技術的に難しい動きなのだ・・・と相方が言っていた。

相方は、ストーリーや役者さんより、舞台セットや演出の方に、興味があるようで、幕間に、牛飯弁当を食べながら、

『エアー・コンプレッサーで、動かしてんだろうか・・・?』

などと感心していた。


私は、そういうことより、ストーリーや演技の方に興味がある。


お互いの視点が、全く違うのは、いつものことだ。




梅・桃・桜・・・春の花

2016-03-12 07:10:53 | 自然・気象

寒の戻りのような・・・灰色の空と冷たい空気。
深夜などには、時雨れの降る日々。

それでも、梅、桃などが咲き始めて、百花繚乱の春の気配。
気がつけば、もう3月の半ば。

今年は、春が早いような気がしていたけれど、やはりお彼岸くらいまでは、何度か、寒の戻りがあるのだろうな。

春の花は、梅・桃・桜という順番で、開花していくけれど、梅は、紅梅なら年末ごろから花を咲かせて、お正月には、蝋梅、そして、白梅と次々に花を咲かせていくから、春の斬り込み隊長の風情だ。

厳冬のさ中、凛とした佇まいが美しい。

静かな美しさがあって、その馥郁たる香りも、冬の中に春を見るようで、こころがふんわりと暖かくなるような気がする。


桃は、その春の色そのもの。

まだまだ寒い春の朝。(昭和の日本家屋の)冷たい廊下をひたひたと歩いていくと、障子の向こうにお雛様。廊下の側のガラス戸の外は、桃の花。
廊下を挟んで、内と外が妙に溶け合う穏やかな春の朝の風景。
春なのだけれど、やはりまだ冬の寒さ。

春の宵には、雛段の雪洞の薄灯り。幽玄のひととき・・・出盛りの柑橘をジンで、割って、なんちゃって、ギムレットなんか飲みながら、ほろ酔いは、春の権利。
柑橘の苦み、春野菜の苦み、ちらし寿司の優しい甘さ。


暖かくなってくると、いよいよ春の花の女王さくら様のご登場。
桜も今頃から、咲き始める薄墨桜を始め、桜界を席捲する勢いの染井吉野、雅な枝垂れ桜、一寸重たげな花房の八重桜、そしてフィナーレの山桜は、ゴールデンウィークくらいまで楽しめる。
2ヶ月くらい絶え間ない。

春は、待つ愉しみである。

寒い冬を耐え抜いた安堵感。
これから、暖かさの増すなかで、もう少しだけ、生きてみようかな・・・そう思わせる何かが春の大気には溶け込んでいるように思う。
それは、やはりマヤカシでしかないと思うのは、毎年のことだけれど。

それでも暖かな春に、胸が開かれる思いがする。






祈りの日

2016-03-11 06:09:22 | Weblog

午前6時少し前。

小雨がパラついている。

深夜から、降り出したようで、寒い。


この頃・・・。
午後6時になると眠り、日付が変わる頃、起床する。

世の中と6時間の時差のある状態で、会社にお勤めしているころには、考えもつかなかった生活パターンだ。


昨日(10日)も、深夜0時頃目覚め、そのままずっと起きていた。

午前もあと残すところ、2時間というときに、相方から電話があって、私のPCに、表計算ファイルを送信したから、PDFのファイルに手書きしてあるように、修正して・・・という内容だった。

『急ぎなの?』

と聞くと、今日中に頼む・・・ということなので、予定もないから、引き受けた。

PDFの手書き原稿には、計算式の修正だとか、表の列の入替だとか、コト細かに指示されている。

でも、コレくらいだったら、自分で修正かけた方が早くね?とか思いながら、久々に、レーザープリンターの電源を入れて、手書き原稿をプリントしようとしたけれど、トナー切れのランプ点灯。

EXCEL表とPDF表を二つ画面に表示しながらだと、小さい画面だから、見づらいし、扱いにくい。

1時間程で、仕上げて、納品。相方、明日は、都内へ出張らしい。

トナーも発注しとかなきゃ・・・と思い、Amazon で安価なトナーを発注。

そんなことをしながら、午前中過ぎた。
夕方頃から、眠気が来たので、食事もせずに、寝てしまう。

昨日は、メロンパンとお茶と、それから液体流動食だけか・・・口にしたのは。
・・・などと思いながら、深夜の台所で、春キャベツ、玉葱、ニンジンとムキ海老をスープ煮に、茹でたパスタを入れて、食事。
キャベツは、スープ煮にすると甘くて美味しい。
スープは、鳥ガラスープと顆粒の昆布出汁。お醤油少々。粗挽き胡椒と輪切り唐辛子も少々。
優しい春の味だ。

買物にも出かけていないから、冷蔵庫の中は、空っぽだ。
玉子と牛乳は、今日、宅配があるハズだから、今日は、野菜類を買って来よう。


インターネットには、東北関東大震災から、5年目・・・という記事。

テレビでも特集が組まれていた。

祈りの日・・・。

起こりえることは、起こりえるけれど、起こるまでは、起こるとは思わなかった・・・地震津波と原発の破壊。5年経っても、まき散らされる放射性物質。セシウム、ストロンチウム、ヨウ素。

何も変わっていない。
何も改善されていない。
放置しているだけ・・・。


被災された方は、選ばれし人だ。

亡くなられた方は、選ばれて、この世から、違う、別の世界へ行かれのだ。

生き残った私は、見捨てられたヒトだ。何の救いも無く、怯えて暮らすだけだ。

世界のすべてに祈りを捧げる・・・3月11日。

魂が、穏やかに過ごせますように。