昆虫は天気の動きに敏感だ。よく晴れていた朝、それも朝日が昇り始めてまだ間がない頃、「ジージー」と大きなセミの声がする。建物の南側の樹木からにしては余りにも大きい。音のする方を確かめようとルーフバルコニーへ出た。音はさらに大きくなった。目を凝らすと、バラの木に1匹のクマゼミが留まっていて、身体を振るわせて鳴いている。この辺りではアブラゼミが最初で、クマゼミは8月のはずだが、夏の進み方が早くなっているのだろうか。
そのバラの枝の先に、大きな蕾が3つあるのだが、そのうちの1つにコガネムシが入り込んで蕾をかじっている。今年はコガネムシが多い。花の蕾が好きなのか、よく食べられてしまう。テントウムシも蕾を食べる。可愛いと「歌」に唄われているが、花にとっては大敵だ。薬剤を一切使わない人は、「テデトール」のが一番とバラ園の人から教えてもらった通りにしている。納得いくことは疑わず、守るのが私の考え方である。
昨夜、W杯ロシア大会準決勝クロアチア対イングランドの試合を観た。クロアチアが延長戦でイングランドに競り勝った。サッカーはなかなか点が入らないスポーツだ。ヘトヘトになりながら、最後まで走る続ける体力と気力の競技だ。W杯に参加しているチームに大きな差はない。いよいよ16日はクロアチアとフランスの決勝戦だ。テレビ中継されるなら観てみたいが、真夜中なら翌日でもいいから放映して欲しい。絶対を望まないナマケモノファンである。
「絶対こうでなくては」と思うことがないわけではないが、求め過ぎれば、さらに欲求は大きくなる。「ほどほどでいいじゃーない」とは友だちの口癖だが、私も感化されてそう思うようになった。「イイコロカゲンが一番よい」と、日本人は思って暮らしてきた。けれど、明治になって西洋化するにつれて、「絶対」を求めるようになった。あいまいなものを排除し、「正義」を振りかざした。その堅苦しさが重荷になってきている。
今晩は演劇の鑑賞。かなりファンタジックな芝居なので目が離せない。