台風に備えて、倒れそうな植木鉢を壁際に移し、被害が出ても最小限で済むようにした。昨夜がヤマであったはずだが、大雨にも大風にも襲われることはなかった。むしろ、期待した雨がなかったので、早朝に水やりをしなければならなかった。思ったほどではなかったとはいえ、各地で大きな被害が出ている。自分の所に被害がないと、他の所の被害に無関心になってしまうのは情けない。
このところ葬儀が多い。私の年齢からすれば当然なことだ。年齢が高くなれば付き合いの範囲は狭くなるから、もっぱら家族葬になる。以前はマンションでも葬儀の知らせが出ていたが、今は知らせないケースも増えてきている。そこで困るのが、お世話になった人が亡くなったのに知らずにいたことだ。でも、考えてみると、なぜ困るのだろう。「あんなに世話になっていたのに、葬儀に来なかった」と言われることがイヤなのだ。
家族葬で行う側にすれば、知らせていないのだから来なくてもどうってことはない。むしろ、葬儀を知った人が次々と仲間内に伝えてくれて、葬儀が家族だけで済まなくなり、余分に気を遣うことになる。しかし、かと言って、知ったからには伝えなくてはと思うのは人情だろう。そんな時、参列するべきかで悩む。悩むのは結局は、自分が他人からどう思われるかだが、なかなか冷静に割り切れない。
私もいつか死ぬ。仲間に知らせなくてもいい。「冷たい」と言われたら、「本人の意思なので」と答え、「どこまでも変人なのです」と付け加えておけばいい。儀式も要らない。病院で死亡診断書を受取り、葬儀社(ティアラ)に連絡して葬儀を行わないことを告げて引き受けてもらう。役所に死亡届を出して火葬許可書を受け取る。葬儀社がやってくれるが、自分でやってもいい。そこで火葬場へ遺体を運び、火葬後は遺骨を拾わない。火葬場の職員に「本人の意思」を伝えれば済む。墓も位牌も不要。年賀状のリストの人に亡くなったことをハガキで伝えて欲しい。リストも文面も用意しておく。