毎回、ダメだったと書くのは癪だけど、守山区での井戸掘りは今日も進展が無かった。どうしても5メートル程のところから鉄管が入っていかない。鉄管の中に塩ビ管を入れて、エンジンポンプで水を入れ、鉄管を下げようと打ち込んでもしてもビクともしない。鉄管を引き抜いてみようとしたが、これも全く動かない。
鉄管そのものにエンジンポンプから圧力をかけて、水を流し込んでみたいけれど、鉄管とエンジンポンプを繋ぐ方法が見当たらない。依頼主は「もう一度、鉄管を打ち込んでみますか」と言う。先輩は、「確かにあと50センチか1メートルも下げれたら、水は出ると思う」と話す。
先輩が、「何とかして、井戸を掘ってあげたい」と涙ぐんでしまう姿を見て、私も身の締まる思いがした。いつも楽天的で、ちゃんと考えていてくれるのかと心配になる先輩が、感極まって涙声で決意を語るのはそれだけ真剣な証拠だ。私としても先輩を支えなくてはと強く思った。
地下の砂利層というか、拳くらいの石の層を突破できなければ、水脈にたどり着けない。今ある鉄管をさらに打ち込むか、それとも場所を変えて、もう一度挑戦するか、悩むところだ。思いついたことは何でもやってみる。それでダメなら諦めもつくが、やらずにダメと思ったら悔やむことばかりになってしまう。
私たちは成功例に甘えてしまっていた。こんなに困難な井戸掘りは初めてだ。石が多くて掘れなかった時はすぐに諦めたのに、もうすぐそこに水脈があると思うと諦められない。さあー、どうする、明日は雨降りのようなので休止にしたが、19日・20日で水が出なかったら、覚悟しなくてはならない。