久しぶりに大学生の孫娘がやってきた。「聞いて欲しい話がある」といきなり切り出すから一瞬、家庭のことかと胸騒ぎが走る。「どうしてこうなっちゃうのだろう」と話し出したのは、友だちとの関係のことだった。仲良しの6人で北陸の海に遊びに行こうということになった。そうなっても計画を立てたり、宿を確保したり、連絡をしたり、そうした役割を引き受ける人はいないので、いつも孫娘が担うことになるそうだ。
それで、日取りや宿、行き方などを決めて、5人にラインで連絡をする。すると3人からはOKの返事があったけれど、2人から来ない。いつものことだと思いつつもキャンセルの期限があるのにと気にしていた。1人から「カネ無いから行かない」とメールが来る。残る1人に連絡するが返事がない。やっと連絡がついたけれど、体調が良くないと言うだけで行くとも行かないともハッキリしない。
キャンセル期限が1日過ぎて、「やっぱり行かない」と連絡が入る。申し込んだ旅行会社にキャンセルしたいと言うと、「1人分のキャンセルは出来ないので5人分キャンセルして、後は直接ホテルに申し込んで」と言われた。1人分のキャンセル料は仕方ないと思っていたが、5人分となると1万500円の金額になる。そのことを再びメールでみんなに伝えた。すると、「行かない」と最後に言ってきた友だちがキレた。「私のせいでみんなに迷惑をかけるなら、体調が悪くても行くしかない」と。
孫娘は「みんなに迷惑をかけてはいない。私も旅行会社としっかり詰めておかなかった責任がある。あなたはキャンセル料のうちの当初の料金7500円を払い、残りの3千円は私が負担する」とメールを送るが見てももらえない。そして昨夜、もう1人の行かない友だちから、キレた友だちが「明日会って、愚痴を聞いて」とメールが来たと連絡が入る。「えっ、どうして、何でこうなるの。私はみんなのために一生懸命にやってるのに、どうして悪口を言われなくちゃーならんの」。孫娘は悲しい顔をして話し続ける。
それからしばらくして、孫娘のケイタイにキレた友だちから「電話できる?」とメールが来た。どうしょう‥と言いながら、早速電話をしていた。30分の長電話だ。「旅行のことは一切無かった。でも、話が出来てスッキリした」と笑う。それでいい。これから、そういうことがいっぱい起きる。でも、他人を傷つけないことが一番大事。人に優しく、自分に厳しく。
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