歳を取ると、孤独感が強くなるのか、「ちょっと付き合ってくれないか」と、10歳年上の先輩から電話が入った。昔、私が地域新聞を発行していた時、議員の紹介欄を設けた。その記事が気に入ってくれて、議会での質問文まで書いたことがある。
よくしゃべるのに、「文章にできない」と自分の欠点も自覚していた。地域のために役に立ちたいとの一心で立候補したものの、議員として何をしたらよいのかの知識が足りなかったので、手伝うことにになったしまったのだ。
正義感は強かったが、それを具体化する手立てを共に考えたりもした。議員を退いても、なんだかんだと呼び出された。今はカミさんと長男の3人暮らしだが、カミさんも彼も健康体ではなく、主に彼が買い物と料理を担当している。
けれど、夫婦も長年連れ添うと不満の方が多くなる。それでつい口ケンカになってしまうと、次男の嫁が飛んできて、「お父さんが悪い」と叱られてしまうらしい。彼は耳も遠いので、同じことを何度も話すので、「周りが迷惑する」からと、外出も禁じられているようだ。
家での孤独に耐えかねて、「付き合ってくれ」と言ったきたのだ。身体が不自由でまともに歩けないのに、「朝、ラジオ体操をして、その後、コーヒーでも飲んでおしゃべりする、そんな機会を作って欲しいが、もう自分では呼びかけは出来ないので」と言う。
本当に人が集まることが好きなんだと思う。「ジイさんもバアさんも、みんな話がしたいのに、気楽に集まれる場所がない。だから、あんたに相談している」と言う。明日にでも知り合いに会って、彼の願いを伝えようと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます