「落語の会」に行って来た。定員30人だったが満員で、椅子を2つか3つ増やさないといけないほど盛況だった。20年ぶりの再会というが、私の印象ではもっと久しぶりな気がした。皆さん、マスクをしているが、確かに見覚えのある人が多かった。
ここに3階建ての小さなホールを建てた時は、本当にこんな田舎でやっていけるのかと心配だったが、いろんな展示やイベントが組まれ、次第に街に無くてはならないホールになっていった。思い切ってホールを建造した表具屋さん、これを支えた人たちの知恵と努力の結晶だった。
「文化の街づくりに貢献したい」と意気込み、単に売るものを並べるだけでなく、音楽会や落語会などを企画し、発信したい人を援助して、人々の関心を相乗効果的に高めていった。あれから20年以上経ち、行政も町から市へと大きく変わった。
市民の関心を維持しつつ、さらに上を目指し続けることは容易ではない。私が創刊した地域新聞も3代目の編集長が頑張ってくれているが、どうやら少しマンネリ化してきている。4代目の編集長にバトンタッチする時が来ているようだ。
全国的にスーパーマーケットを展開しているトップの話を昔、聞いたことがある。「同じ人物が同じ場所で、いつまでも続けることは出来ない。潰れる前に、どこかで思い切らないと発展はない」。そんな話だった。大型店でも小売店でも同じだろう。
維持・発展するためには、時には大太刀を振るわなくてはならない。その決断を誤ると取り返しがつかないのはどこでも同じだ。けれど、人は見切りをつける時が一番つらいから、どうしても「まだいい」と考えてしまう。
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