「暑い!」。まるで夏に逆戻りしたようだ。年配の女性がふたり、この気候の変動に「往生するわね」と話していた。人の名前を挙げて、「夏には北海道や北欧まで行ってるし、冬にはシンガポールやニュージーランドへ出かけているってよ。お金持ちはいいわね」と話していた。他人の不幸を話題にする人もいるが、他人のお金の使い方も気になる。人間はヘンな動物だ。
大学の先生にこんな話を聞いた。その女子大生は子どもが好きで保育士になりたくて大学に通っている。ところが先日、実習で保育園に行き、「保育士の夢は諦めた」と言う。よく聞くと、「子どもは可愛いけど、先輩の先生とか園長とか、大人がダメだ私」と言う。20歳の孫娘も母親と同じ看護の道を選んだけれど、実習では相当に絞られているようだ。大人の人間関係に加えて、命を預かる職業だから厳しい指導が入るは当然だが、本当に理解できているのだろうかと不安になる。
「保育士やめてどうするの?」と問われた女子大生は、「ウン、早く結婚して子ども産んで専業主婦したい!」と言う。「付き合っている人がいるの?」と聞くと、「若い人はダメ、給料低いもん。やっぱり、月に50万は必要でしょう」と言う。月給50万円の人がどのくらいの年齢の人なのか分かっていないことに驚いたと話してくれた。おそらく女子大生は自分の父親の給料も大卒の初任給も知らないのだろう。
孫娘もそうだが、バイトをすればお金が入る。就職すればもっとお金が入ると思っているのだろう。友だちと旅行したり、飲み会に行ったり、そんな楽しいことばかりできると思っているのかも知れない。ババが飲み会に行けるのは、40年以上働き続けてきた結果であることは理解できていないだろう。そうかと思うとこういう人もいた。
30代の専業主婦で、夫は年収900万あると言うから月給50万円はあるだろう。ところが毎月10万円近く赤字になってしまう。家計簿をつけていないので何に使っているのか分からない。夫婦でそれぞれカードを使っていて、夫が小遣いにいくら使っているのかも知らない。豊かな暮らしもいいが、人には分相応というものがある。そんなことも分からなくなって来ている気がする。
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