前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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イラク帰還兵・アッシュ・ウールソン

2009年06月28日 | Weblog
     イラク戦争から帰還した元米兵アッシュ・ウールソンさん(26)を囲むつどいが福井県国際交流会館で26日に開かれ参加した。NO WAR福井の島田弁護士の開会あいさつの後、早速講演。

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     今回は3度目の来日。憲法を守ることを応援にきました。国民投票が行われた時には、今日の話を覚えておいてほしい。
     大学の学費支払いのために州兵となり、2003年からイラクに派遣された。16歳で州兵に志願。学費は全額、軍がもってくれる。学費高騰・貧困で軍のリクルートがすすんでいる。

       イラクでは100万人が死に、500万人が難民となっている。こどもはコレラで死んでいる。失業率は、戦争前の27パーセントから60パーセントにアップしている。
テロリストにならざるをえない状況がつくりだされている。

      イラクでみたことは、戦争への見方を180度かえた。

     「はじ」とイラク人を呼んでいた。殺すことは正当だ、と言い聞かされていた。かつての日本の「鬼畜米英」とおなじ。

      自分のイラク体験・・・・
      バグダットへむかう軍用車輌が8歳の少女とヤギ2頭をひき殺した。翌日、賠償金を支払うために、2台の軍用車と多数の兵士で農家を取り囲んだ。でてきた父親に銃をむけて話した。父親にヤギ1頭につき200ドル、少女の分は100ドルを払うことを説明。女の子の価値はヤギの半分。米軍は命の重大さを忘れ去っていた。

      また、「子供が手りゅう弾を投げつけるかもしれない」と聞かされ、お菓子を求めて車に近づく子供にパチンコで石をぶつけたり、銃を向けていたという。こどもたちは、水やキャンデーが欲しかっただけなのに。


      アメリカのホームレスの3分の1は帰還兵。政府は心の傷になにもしていない。PTSDに悩まされている。うつが進行し、自殺願望、結婚破綻、仕事困難・・・・。毎日、帰還兵17人が自殺している。

      戦争に加担した人がなにかを失っている。

      この戦争で利益を得ているのは大企業。政治家もむすびついている。
戦争の背後には貪欲さがある。
 だから、わたしは平和の重要性に気づき、平和活動家になった。

      日本の憲法9条は日本のためだけでなく、世界のために必要です。


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       イラク帰還兵の話を聞いたのは初めて。奥さんと小さい子どもさんもご一緒で、講演中に子どもさんがアッシュ・ウールソンさんの膝のうえであどけなく笑っていたのがつよく印象にのこった。アッシュ・ウールソンさん自身も残虐な体験をしているが、まだまだ生死の境で体験をした米兵も多い。彼のように平和な家族生活をおくれない帰還兵、妻子のもとに戻れなかった米兵も多い。

      自衛隊も、「1人も殺さず、1人も死なず」のはずだが、イラクから帰国した隊員の中の自殺が増えているという。
戦争という、命をかぎりなく粗末にする行為への参加が、人間性の喪失につながるのだろう。

       「海賊対処」などの名目での海外派兵はやめるべきだ。
       憲法9条を改憲は、アメリカのように、多数の「廃人」をつくりだすだろう。
       改憲を はばむ たたかいを  ひろげよう。  あらためて、そう 決意した。