前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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関西電力の県内3か所の原発敷地への使用済み核燃料乾式貯蔵施設計画。能登半島地震をふまえ、まずやるべきは乾式貯蔵で原発稼働の保証をつくることではなく、原発を動かし続けて大丈夫なのか、の検証ではないのか。

2024年02月09日 | 福井県政

  関西電力が県内3か所の原発敷地への使用済み核燃料乾式貯蔵施設計画を県や3町に説明しました。しかし、能登半島地震をふまえ、まずやるべきは乾式貯蔵で原発稼働の保証をつくることではなく、原発を動かし続けて大丈夫なのか、の検証ではないのか。

 そもそも能登半島地震クラスの巨大地震に原発が見舞われたら、どういう事態になるのか。すべての機能は安全に保たれるのか。1回だけでなく、2回3回と強震に見舞われたら機能は保証されるのか?

 もし、福島事故のように放射性物質が放出されたら、住民の安全はどうなるのか。破壊された家屋などでは避難生活できない、道路が通行できなければ車やバスで避難することも出来ない。ほかの自治体や消防からの応援も入ることが出来ない。いまの原子力防災計画で原発事故の際の住民の安全と健康は守ることができるのか?

 

 能登半島地震直後に、平気で再稼働を円滑にすすめるための中間貯蔵施設の提案をだしてきた関西電力にも驚きだ。行政関係者や議会は、「議論の順序が違う。能登半島地震級の地震での原発の安全性と住民避難計画の検証を」と電力事業者や政府に求めるべきではないか。

 福井県は阪神淡路大震災後に、大地震と原発問題をテーマに意見の異なる専門家も招いてシンポジュウムを開催したこともあります。今こそ、県民の疑問と不安に応える県民的議論の場を県が主体的に設けるべきです。関西電力の提案に振り回されるのはやめよう。

 

 

 

 

■NHK・・・・関西電力「乾式貯蔵施設」3原発設置方針 県・町に伝える

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 関西電力は、8日使用済み核燃料を一時的に保管する「乾式貯蔵施設」を福井県内に3つある原子力発電所すべてに設置する方針を県と立地する町に伝えました。
設置の申請には県や町の事前の了解が必要で、認めるかどうかが焦点となります。

 関西電力は、去年福井県内の原発から出た使用済み核燃料を県外に搬出する計画とともに、核燃料を一時的に保管する「乾式貯蔵施設」を原発の敷地内に設置することを検討する方針を県に示していました。
これについて、関西電力の幹部が県庁を訪れ、県の担当者に対して、県内にある美浜原発、高浜原発、大飯原発すべてに「乾式貯蔵施設」を設置する方針を伝えました。
 関西電力は稼働する原子炉が多い高浜原発の分から設置したい考えで、早ければ2027年ごろから核燃料を置き始めたいとしています。
ほかの2つの原発では、2030年ごろから置き始める予定だということです。
関西電力の幹部は、使用済み核燃料20体余りを「キャスク」と呼ばれる金属製の容器に入れて、その1つ1つをコンクリートで覆うと説明しました。

 これに対し、県の担当者は「計画内容を精査して安全確保を最優先に適切に対処したい」と述べました。
「乾式貯蔵施設」の設置には、国への申請の前に県や立地する町の事前の了解が必要で、認めるかどうかが焦点となります。
関西電力が県内の原子力発電所すべてに「乾式貯蔵施設」を設置する方針を伝えたことについて、高浜町の野瀬町長は「今後、関西電力からの説明をしっかりと聞き、内容を精査した上で、町としての意向を伝えていくつもりである。関西電力には安全の確保を大前提として、ロードマップの着実な推進と立地地域の地域振興に貢献いただくようお願いしたい」というコメントを出しました。
おおい町の中塚町長は「住民の安全安心の向上につながることが最重要で、ロードマップが示された取り組みの迅速かつ着実な推進が必要であると考える。今後、事業者の計画内容をしっかりと確認したうえで、申請了承に係る判断をしたい」というコメントを発表しました。
また、美浜町の戸嶋町長は「事業者から提出された事前了解願いについては、安全安心の最大限の確保や地域の振興など、さまざまな観点から総合的に判断したい」というコメントを出しました。