亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

256ドルの上下

2008年04月17日 18時41分12秒 | 金市場
週初めの14日月曜日、ここに「今週はメリルだシティだと大物決算がゾロゾロだが、皆悪いことを想定しているだけに、悪いけれど思ったほどではなかった、というアク抜けパターンがありそうだ」とした。日本時間の昨夜発表されたJPモルガン・チェースの決算発表に対しての市場の反応がそれだった。今朝のNHKニュースもNY株の市況を伝えるのにこの決算を取り上げ「予想されたほどには悪くなかった」という言葉を使っていた。それにしても先日のGEの決算に市場が失望した際のNYダウの下げ幅が256ドル、昨夜のJPモルガン・チェースを好感した上げ幅が256ドルという一致が面白い。

さて金市場も再び現物スポット価格が950ドル台に乗せてきた。これは3月19日に急落して以来初めての水準。上がって来ると、ここまで弱気を唱えていた人々も急に強気のトーンに転じるのはいつものパターン。960、970とこの先は売りも控えるが、一度ポジションを落としたファンドが復帰することで、それもこなすのではないかと思われる。ただスンナリ1000ドル回復といくかどうか。後はそろそろ月末のFOMCに絡んだ見通しが流れ始めるが、今週は決算に関心が行っているので、FOMCが話題になるのはその後か。FRBは政策金利の大幅引き下げより当座の資金供給に重点を移していると見られるので、インフレ懸念もあり、この点の政策変更が金の目先の売り材料になる可能性も考えられる。それにしても国内価格の戻りに、ほっとしている人も多いだろう。

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1 コメント

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ひとまず大丈夫 (小さな愛犬家)
2008-04-18 23:31:24
 お疲れ様です。
18日午後11時20分現在、想定どおりシティの決算はそう悲観できでなく、他の企業業績も良好なことからニューヨーク株は約200ドルの大幅上げ。為替は大きくドル高へと変りました。
我がゴールドは調整がまたあるでしょうが実需を伴ったよい展開に。
これで月末のFF金利下げは渋い内容になりそう。
週明けの東京株もさらに上昇しそうです。
これからの問題はバーナンキFRB議長の言うとおり地方中小金融機関問題となるでしょうから、株式はある程度上がってレンジ相場となるでしょう。
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