マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

1歳の痕跡

2014年10月18日 09時47分41秒 | スタッフのブログ
患者様のご了承を得て掲載させて頂いています。



68歳女性。
矢印部分の歯が凹んでいるのが見られます。
高熱を出したりすると、その時期形成されている永久歯に陥凹が出来たりします。
この女性の歯にできた横筋の位置から考えると、1歳頃に高熱を出したりしたことが予測されました。
『1歳頃に高熱を出したことはありますか?』
と伺うと、
『あります。
自分でも何だろうと気になっていたんです。』
その後、涙を流されていました。
大丈夫ですか?と伺うと、
『母親のことを思い出して…。
この歯の筋がそういう意味があったんですね。。
あの時母親は大変な思いをしたそうです。。』
と仰いました。

1歳頃。
67年前の出来事です。
今ほど救急医療が発達はしていなかったかもしれません。
お母様も1歳の娘が高熱を出し、あぶない状態になって大変な思いをされたのでしょうね。

私も娘が1歳になるまで、何度も高熱を出し、病院に駆け込みました。
その時私が娘に思ったのは、
『生きて!』
とにかく生きて。
それだけでした。

この女性の67年前に刻まれた
『生きなさい。』
の母親の気持ちを感じました。