早田ひな選手の、特攻隊の記念館についての発言が話題だが・・・。
卓球くらい、特攻隊など気にせずにやればいい、と思う。むしろ特攻隊の人々は、特攻隊であるがゆえに、早田選手との関係を断たれた。いや、戦後の日本との関係を永遠に断たれたのだ。特攻隊は、本来あってはならなかったし、その記念館もそうだ。
たとえば、性被害を受けた女性がいたとする。その女性は、被害を受けた日を記念日にするだろうか。とんでもない。そんなことは早く忘れたいし、できればなかったことにしたいだろう。
特攻隊にしても、原爆にしても、どうして人々は、「忘れないように」しようとするのだろうか。何かポジティヴなものを見出しているのか。「比類ない愛国心、精神の強さを見せた」、とか、「この惨状から経済成長を成し遂げた」、とか。あるいは、「まったくの他人事」と割り切っているのだろうか。
いずれにせよ、ほとんどの日本人は、特攻隊や原爆、「さきの大戦」全般について、「本当の痛み」を感じていない。それは確かだと思う。