宣言が解除されても、ライヴハウスの再開は不透明だという。劇場とは対照的だ。演劇とライヴの違いを考えれば、ライヴハウス再開のヒントが見えてくるかもしれない。
ライヴハウスと違って、劇場でクラスターが発生したという報道はない。なぜか。やはり、換気の問題は大きいだろう。劇場のドアは、基本開けっぱなしで、開演直前に閉めるものだ。席も大部分がイスで、もともと観客相互に隙間がある。また、役者が舞台で演技をしている時に、観客が勝手にデカい声を出すことは、厳禁だ。唾を飛ばすのは役者だけ。役者が公演前にPCR検査を受ければ、コロナ前と同様の形にしても問題ないのではないか。
これらを参考にして、ライヴハウスの「改革」を考えてみる。まず、バンドとバンドのインターバルの時、ドアを開けっぱなしにして換気する。近所迷惑になるから、その間、音楽は流さない。本番直前になったらドアを閉める。
狭い場所になるべく大勢の観客を詰め込むために、オールスタンディングにしているライヴハウスがほとんどだが、これを改める。イス席にするのが望ましいが、無理なら床にビニールテープを貼って、観客ひとりひとりの立ち位置を明確にする。そこを厳守するようスタッフが呼びかける。
ひとつのバンドの出番が終わるたびに、観客は総入れ替えにする。映画館と同じシステムにするのだ。観客にすれば30分で4000円くらいの出費になるが、風俗だと思えばいい。とにかく密集を作らないようにする。各バンドがタイムテーブルを厳守することも求められる。
最後に観客。大声を出さない。大声を出すならマスク着用で。
このくらいやれれば、ライヴハウス再開は近い、と思う。