を買う。谷口幸男訳。新潮社。
前から憧れていた一冊。2万円したけど、買ったにゃう。1000ページくらいあるのにゃ。
「農耕民は温和で、狩猟民や牧畜民は攻撃的」。そんな俗説は大間違いであることが、最初の数ページを読めばわかる。バイキングの正体は富裕な農民たちで、彼らは自分たちで軍船を用意して外国へ出かけ、現地の農民に掠奪をはたらく。
9~10世紀ごろの北欧の農民は武装していて、気に入らない相手はたとえそれが国王であっても、容赦なく殺す。ノルウェー国民にキリスト教を強制したオーラヴ聖王も、農民軍との戦いに敗れて死んだのだった。
北欧の神トールは、戦いの神であると同時に農民の守護神でもあった。それはおそらく、当時の農民が戦いに明け暮れていた、という事実を反映しているのにゃ。