弁護士の永田恒治さんが3月末に亡くなった。松本サリン事件で河野義行さんの弁護を行ったことで有名な方だが、かつて東大法学部時代は向坂逸郎先生の家に書生し、日本社会主義青年同盟の副委員長をしていたことを知る人は少ないかもしれない。
私が社青同中央本部委員長になった1994年のころ、はじめて知り合い2003年には社民党長野県連合の副代表もつとめていただいた。
最後にあったのは、去年日ノ出町のスナックで偶然行き会った。「海ゆかば」を歌って帰っていった。
昨年の7月18日には長野県弁護士会の主催で開催された憲法シンポジウムで世代を超えたリレートークで「天皇機関説」についてお話をされていた。
以下、最近私が街頭や集会などでお話をしている「憲法の風」です。永田先生におくります。
憲法の風が吹く
日ごろ、私たちが生活をしていて憲法の恩恵を感じることはほとんどありません。
だから憲法改悪反対、護憲という言葉も実は耳に入りません。
だから、今、立ち止まってほほに当たる風を感じたとき「憲法の風が吹いている」と感じてください。
平和を守る風、基本的人権を尊重する風、主権在民の風だと感じてほしいのです。
憲法の風は日本中に吹いています。
地震のあった熊本の被災地にも憲法の風が吹いています。きっとボランティアの皆さんの汗にも憲法の風は吹いています。
昨年お隣の韓国で開かれた東アジア平和フォーラムでは、憲法9条は日本だけのものではない、東アジア全体のものだという決議をしました。憲法の風は東アジアにも吹いています。
イラクの医療支援を行っているチェルノブイリ連帯基金の鎌田實理事長は「私たちは攻撃されたことがない。戦争をしない国のNGOだからだ」と語っていました。イラクにも憲法の風が吹いています。
でも、日本の国内で憲法の風が吹いていないところもあります。
東日本大震災で事故を起こした福島原発のまわりは原子力緊急事態宣言のもとで、追加の被ばく限度を20ミリまであげてしまいました。憲法の風は吹いていません。
沖縄の新基地建設に県民が反対しているにもかかわらず強行しています。ここにも憲法の風は吹いていません。
格差と貧困が拡大して希望をもてない子どもたちがいます。やはり憲法の風が吹いているとは言えません。
憲法の風を止めてはなりません。
日本中に憲法の風を吹かせましょう、世界中に憲法の風を吹かせましょう。