今回取り上げる写本はクレムスミュンスターのL.78写本です。クレムスミュンスターはウィーンの西150kmくらいにあるオーストリアの町です。プラハ(チェコ)とニュルンベルク(ドイツ)とクレムスミュンスターを地図で結ぶと1辺が200kmくらいの正三角形になります。この町のベネディクト会修道院にはL.**という整理番号がついているバロック・リュートのタブを収めた写本があります。全体的に難易度の高い曲を収めたものが多いのですが、L.78は初心者を対象にした曲もあり、すでに私のバロック・リュート教本の名曲集で使わさせてもらっています。
写本の冒頭は簡単な曲で始まりますが、それ以降は少しレベルが上がり★2つから3つクラスの曲が並んでいます。P.61(PDFのページです)のパッサガリア ト短調はちょっと手ごわいですがなかなかの佳曲です。★3つレベルを松竹梅にわけると松くらいですね。P.71のジグ イ短調は個性的なテーマで始まる曲です。この前後にゴーティエの曲があるので、このジグもゴーティエの曲といいたいところですが、ゴーティエの作風ではありません。この写本の曲の多くは作曲名が書かれていませんが、一部の曲にゴーティエとロジー伯の名前が見られます。件のジグはロジー伯の曲にありがちなスタイルではあります。★3つの竹か、あるいは速いテンポで弾かなくてはならないので松でしょうか。
P.72のジグ
P.37-41の曲をアリア、メヌエット、サラバンド、ジグと組んでヘ長調の組曲にしてみました。通して弾くと6,7分くらいですが、技術的には★3つの竹梅レベルです。音楽的にとても美しい曲ばかりで、こんなレベルの高い曲なら作曲者はロジー伯でしょうか。でもロジー伯ならそうと書いてあるでしょうし、いった誰が?
P.38 メヌエット 簡素ながらとてもよくまとまった佳曲です。
あと同じヘ長調の曲ですがP.82~86にありますメヌエットとクーラント、これもいい曲です。メヌエットとクーラントの2曲にしては5ページにもわたっているのは、それぞれに流れるようなドゥブルがついているからです。レベルは★3つの松です。先ほど「ヘ長調組曲」と組み合わせたら大パルティターになりもう立派なコンサートピースです。曲はいいですよー。
写本の冒頭は簡単な曲で始まりますが、それ以降は少しレベルが上がり★2つから3つクラスの曲が並んでいます。P.61(PDFのページです)のパッサガリア ト短調はちょっと手ごわいですがなかなかの佳曲です。★3つレベルを松竹梅にわけると松くらいですね。P.71のジグ イ短調は個性的なテーマで始まる曲です。この前後にゴーティエの曲があるので、このジグもゴーティエの曲といいたいところですが、ゴーティエの作風ではありません。この写本の曲の多くは作曲名が書かれていませんが、一部の曲にゴーティエとロジー伯の名前が見られます。件のジグはロジー伯の曲にありがちなスタイルではあります。★3つの竹か、あるいは速いテンポで弾かなくてはならないので松でしょうか。
P.72のジグ
P.37-41の曲をアリア、メヌエット、サラバンド、ジグと組んでヘ長調の組曲にしてみました。通して弾くと6,7分くらいですが、技術的には★3つの竹梅レベルです。音楽的にとても美しい曲ばかりで、こんなレベルの高い曲なら作曲者はロジー伯でしょうか。でもロジー伯ならそうと書いてあるでしょうし、いった誰が?
P.38 メヌエット 簡素ながらとてもよくまとまった佳曲です。
あと同じヘ長調の曲ですがP.82~86にありますメヌエットとクーラント、これもいい曲です。メヌエットとクーラントの2曲にしては5ページにもわたっているのは、それぞれに流れるようなドゥブルがついているからです。レベルは★3つの松です。先ほど「ヘ長調組曲」と組み合わせたら大パルティターになりもう立派なコンサートピースです。曲はいいですよー。