リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

無観客でも

2021年01月24日 14時56分46秒 | 日々のこと
最近国の内外からポツリポツリと東京オリンピック中止や延期の声が聞こえてきます。国やIOCはなんとか開催にこぎつけたいようですが、もう完全な形で開催はできないという点では誰もが認識を同じくしているようです。7月に開催するにしても観客を国内だけにするとか無観客にするとかいろいろな意見があるようですが、ここで2018年に行われたプレゼンの一枚を見てみましょう。



無観客開催ということはこのプレゼンの予定観客数1000万人余りがゼロになるということです。でも選手が1万人数千人(同時にこれだけくるわけではないでしょうが)とメディア関係者3万人あまりは来日するわけで、オリンピックの期間中は東京の人口が5万人近く増えることになります。

選手は減らすことができないでしょうが、メディア関係者を三分の一に減らしたとしてもまだ2万です。2万人も増えてその中から感染者が全く出ないということはあり得ないでしょう。こういう事態を踏まえて東京都医師会は、関係者に感染者が出た場合は対処不能だというメッセージを発信しています。

各国での選手の最終選考のための競技会開催もままならないと聞きます。こんな誰でもすぐ手に入るような情報だけ見ても7月開催は無理だということは明白です。選手の中にも、「選手としては7月に開催してほしいが、国民としてはやめてほしい」という苦しい胸の内を語る人もいます。

政府やIOCも実際はこのくらいのことはよくわかっている筈ですが、政治的思惑とカネ儲けの話でギリギリまで粘っているのでしょう。政治家は国民の負託を受けて選ばれ、IOCは世界の信頼が基盤になっているということを忘れないでほしいです。

オリンピックに1ナノメートルも興味がない私としてはさっさと中止、さらにオリンピックも廃止してほしいところですが、現実解としてはどっかの政治家が主張してるように2024年に延期というところでしょうか。