塗装のことでギター製作家のところに行ってきましたので、塗装のことについて考えてみました。
塗装に関して製作家レベルのことは知りませんが、私がかつて持っていたリュートは皆ヴァイオリンのように顔料が入っている塗料(セラック)を使っていました。ギターでは透明の塗料を使うことが多いようです。
以前スイスのモーリス・オッティジェーのスタジオを訪れた時、リブ(楽器の裏面)の塗装をモーリスが自慢していました。
「どうです、この色!深みががあってすてきでしょ?何度も何度も重ね塗りするとこんな風に深みのある色合いになるんだ」
私が今使っているラースのバロック、先日届いたルネッサンス、そして昨年入手したスティーブン・マーフィーのバロック・ギターも色合いこそ違え、いずれも同様の塗装法で深い色合いで塗装されています。
安物の合成ニスで塗った楽器は、セラックよりもっとテカテカしていて一見よさそうですが、色合いは浅く何かの衝撃でヒビが入ったりします。
ヨーロッパの著名な製作家の楽器の塗装が日本でトラブったりするのを聞いて、こういう風に言う人がいます。
「リュートはヨーロッパで生まれた楽器だからやはり日本の風土にはなじまないのだ。日本で使うのは日本の気候風土を知り尽くした日本の製作家によるものが一番だ」
一見もっともな意見のようですが、日本の製作家がセラックを使ってリブを塗装した場合も同じようなトラブルが起こる可能性があります。セラックによる塗装面は厚さにもよりますが2年くらいは温度湿度に注意しながら扱う必要があります。その楽器のリブが合成ニスでテカテカしていたり艶消しになっていたりしたとしたら、塗装面が湿度温度に強いのは当たり前です。でもその楽器は二級品です。
構造面でのトラブルが起こった場合は、その原因は日本の気候風土によるものではなく、持ち主の扱いに問題があった場合か製作技術の問題でしょう。製作技術に問題があった場合、その楽器は二級品以下です。
塗装に関して製作家レベルのことは知りませんが、私がかつて持っていたリュートは皆ヴァイオリンのように顔料が入っている塗料(セラック)を使っていました。ギターでは透明の塗料を使うことが多いようです。
以前スイスのモーリス・オッティジェーのスタジオを訪れた時、リブ(楽器の裏面)の塗装をモーリスが自慢していました。
「どうです、この色!深みががあってすてきでしょ?何度も何度も重ね塗りするとこんな風に深みのある色合いになるんだ」
私が今使っているラースのバロック、先日届いたルネッサンス、そして昨年入手したスティーブン・マーフィーのバロック・ギターも色合いこそ違え、いずれも同様の塗装法で深い色合いで塗装されています。
安物の合成ニスで塗った楽器は、セラックよりもっとテカテカしていて一見よさそうですが、色合いは浅く何かの衝撃でヒビが入ったりします。
ヨーロッパの著名な製作家の楽器の塗装が日本でトラブったりするのを聞いて、こういう風に言う人がいます。
「リュートはヨーロッパで生まれた楽器だからやはり日本の風土にはなじまないのだ。日本で使うのは日本の気候風土を知り尽くした日本の製作家によるものが一番だ」
一見もっともな意見のようですが、日本の製作家がセラックを使ってリブを塗装した場合も同じようなトラブルが起こる可能性があります。セラックによる塗装面は厚さにもよりますが2年くらいは温度湿度に注意しながら扱う必要があります。その楽器のリブが合成ニスでテカテカしていたり艶消しになっていたりしたとしたら、塗装面が湿度温度に強いのは当たり前です。でもその楽器は二級品です。
構造面でのトラブルが起こった場合は、その原因は日本の気候風土によるものではなく、持ち主の扱いに問題があった場合か製作技術の問題でしょう。製作技術に問題があった場合、その楽器は二級品以下です。