リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

スピーカー刷新顛末記(4)

2022年05月24日 15時52分48秒 | 音楽系
翌日またお店に連絡をしましたら、送り返してくださいということなので、再梱包することにしました。再梱包する前に現有のHarbeth Comapct 7と音を聴き比べをしてみました。そういやOオーディオ店では古楽関連の曲は聴いてみませんでしたので、どういう音が出るのか興味がありました。

聴いたCDはバンヤマン・アラールとボブ・ヴァン・アスペレンのチェンバロ、トレヴァー・ピノックのブランデン、私のCD第1集、アンナー・ビルスマの無伴奏チェロ、あと参考にポール・マッカートニーのライブCDも聴き比べてみました。

2つのスピーカーで聴き比べてみると驚くべき事実が分かってきました。Paradigm Founder B40は音域でいうとG-->C'あたりの音域が妙に強調されて響くのです。ですからチェンバロやリュートの中音域以下の音がアンバランス的に大きく出ますし、ブランデンの通奏低音も出てはいけないくら目立ちます。比較的気にならないポール様のCDでもよく比較試聴してみるとベースからギターあたりの中低音域が少し出すぎて曇った感じになるのがわかります。これらは片方のスピーカーが少しサチュレーション様の音が入ってこうですから、両方とも正常ならばもっとこのことが強調されるのは間違いないでしょう。

Compact 7の方はとてもすっきりと、各帯域がバランスよく音がでます。両スピーカーともバスレフ式なのでチューニングというか考え方というか設計者の耳というか、それらが全くことなる訳です。ひとことで言うとCompact 7の方が音楽的です。そういえば27年前に、バロックのストリングアンサンブルの曲を聴いて圧倒的に綺麗にバランスよく音が鳴るので選んだことを思い出しました。

結局再梱包したFounder B40をクロネコで送った後、Yオーディオ店には申し訳ないけどキャンセルする旨を電話で伝えました。Yオーディオ店の担当の方はいやなことひとつおっしゃらずとても感じのいい対応をしていただきました。

ということでばたばたしましたが結果的にはケーブルを2本替えただけでした。(その少し前にLuxman L-570fの修理をしましたが)でもいろいろ勉強になりました。オーディオは奥が深いです。Next SpeakerはやはりHarbethの後継機種かなと思って調べてみましたら、直系の後継機種だと70万近く、今のものの倍くらいのお値段、その一つ下でも50万くらいでした。うーむ、先立つものが・・・置いてあるお店を探してとりあえず試聴してみますか。