リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ウクライナ難民支援チャリティーコンサート in 安城

2022年05月29日 21時00分10秒 | 音楽系
ウクライナ難民を支援するコンサートが愛知県の安城市で開催されました。コンサートをオーガナイズしたのは先日桑名六華苑コンサートでご一緒させていただきました佐地多美さんです。

このコンサートの話は佐地さんとのリハーサル時に伺っておりました。実は安城市にウクライナの人が3人お住まいでそのうちのおふたりはロシアのウクライナ侵略に際してキーウからこちらに避難してきた方です。

会場は安城市のへきしんギャラクシープラザです。「へきしん」は愛知県中西部を拠点とする碧南信用金庫のことで、この会場のネーミングライツを取得したのでしょう。安城市文化センターが前の名前ですが、ナビで昔の名前でしか検索できませんでしたのでライツ取得は比較的最近のことなんでしょう。



会場はほぼ満員でコンサートは大盛況でした。曲目は、最初2題が邦楽、あとは洋楽で、マリンバ、ヴァイオリン、ピアノ独奏、ソプラノ独唱、女性コーラスと続きました。ソプラノ独唱は本コンサートのオーガナイザーでもある佐地さんでしたが、圧倒的にすばらしかったです。



六華苑の時は日本歌曲を歌っていただいたとはいえ、伴奏を完全に私の編曲したものに入れ替えたもので、いわば本来のフィールドよりリュート寄りでやっていただきました。普段オリジナルピアノ伴奏で歌ってらっしゃる方が、ピアノとはかなり出音が異なるリュートでしかも伴奏も異なる条件ではさぞかし大変だっただろうと思いますが、パーセルなんかは古楽の演奏家みたいに歌って頂き本当に素晴らしかったです。

いつものフィールドで演奏した今回の熊谷賢一、信長貴富作品は本当に魅力的でした。お年を重ねてますます魅力を増す佐地さんの歌唱に聴き惚れていました。

このコンサートには安城市にお住いのその3人の方が招待され、全プログラム終了後に登壇してウクライナの国家を歌っていただきました。そしてもう1曲、今度は日本の歌をということで何と「会津磐梯山」でした。あの小原庄助が出てくる歌ですね。どういういきさつこの曲を覚えたのかはよくわかりませんでしたが。

しかしまぁあのロシアの蛮行はまだ続くのでしょうか。ウクライナから非難している人たちが一刻も早く自分たちの国に戻り平和な生活を取り戻すことができるよう、心から願っています。