リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

キラキラネーム

2022年05月19日 19時27分42秒 | 日々のこと
光宙と書いてピカチュウと読むそうな。こんな名前でもいいらしいです。法制審議会がキラキラネーム対策?として中間試案を出しましたが、どのあたりで落ち着くのでしょう。

昔だと森鴎外の子供が、長男が於菟(おと)、長女茉莉(まり)、次女・杏奴(あんぬ)、次男・不律(ふりつ)、三男・類(るい)で当時としてはえらいハイカラな名前ですが今で言うキラキラネームではなさそうです。でも当時としてはぶっ飛んだ名前だったことでしょう。

以前タカヒロ君という男の子に会ったことがありました。一緒にいたお母さんにキラキラネームじゃない名前はいいですね、って言おうと思いましたが、まぁいちいちそんなこと言う必要はないかと思って、「どんな字を書かれるのですか?」と尋ねると、お母さんは「うちゅう、と書きます」というお返事。

宇宙で「たかひろ」、キラキラネームみたいに見えたのでそのときは余計なことを言わなくてよかったと思いましたが、あとでよく考えてみるとこれはキラキラネームではないようです。宇宙の宇は無限の空間的広がり、宙は無限の時間の流れを意味するそうですから、字義と読みは合っています。桑名市の市長さんは伊藤徳宇とおっしゃいますが、徳宇で「なるたか」と読みます。「宇」は「たか」ですね。天皇陛下は徳仁というお名前ですから、市長さんなかなかのお名前です。

日本語の名前は漢字の造語力+訓読みの自在さでもう無限と言えるくらいいろんな名前を作ることができますが、ヨーロッパ語はそんなに造語力がないしそもそも名前の種類自体が少ないため、2つの名前を組み合わせることがあります。ジャン=ピェール、ホセ=ミゲル、カール=アンドレアス、みたいな感じです。昔アメリカ人の知り合いでジェイピーという人がいましたが、ホントはジョン=ポールみたいな名前だが長ったらしいので2つの名前の頭文字だけをとって自分の名前にしているとのことでした。まぁいずれにしてもヨーロッパの人たちにはキラキラネームはなさそうです。