リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

浪速のバルトーク

2022年06月16日 11時20分36秒 | 日々のこと
昨日の天気予報では今日は暑くなるとのことでしたが、今朝は室温22度、冷房をキンキンにかけた状態です。快適な環境での朝食、ミュージックは大栗裕のヴァイオリン協奏曲です。

浪速のモーツアルトと言えばキダタローですが、大栗裕は浪速のバルトークと呼ばれているそうです。なんかちょっと違うような感じもしますが、大阪の俗謡など民族的な要素を取り入れている点ではそう呼んでもいいのかも知れません。

大栗裕の作品は今では一般的な演奏会ではほとんど耳にしませんが、吹奏楽ではとてもメジャーな存在です。マンドリンオーケストラのためにもいくつか作品を書いています。

私が中学生の頃、入っていた吹奏楽部でコンクールに出たのですが、その時の高校の部の課題が大栗裕作曲吹奏楽のための小狂詩曲でした。コンクールですので客席で何度も聴くのですっかり耳についてしまいました。そのときはとてもカッコいい曲だという印象が残っています。ちなみに私たちが出場した中学校の部の課題曲は佐藤長助作曲学園序曲でした。今時の中学生ならア〇みたいに簡単というでしょうけど、当時は必至でした。特に中間部のトランペットソロを担当していた私は冷や汗ものでした。

大栗のヴァイオリン協奏曲はこれ1曲しかありませんが、とても洗練された聴き映えのするいい曲です。朝の景気づけにはぴったしの曲です。1963年の作ですがこの頃はまだクラシックの作曲家が説滅危惧種に指定されていなかったいい時代だったと思います。