リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

周りは怖い・・・

2023年09月05日 15時10分34秒 | 日々のこと
作家の池上司氏による小説「8月15日の開戦」には占守島(しゅむしゅとう)の戦いが描かれています。占守島とは千島列島の北端、カムチャツカ半島がすぐ目の前の島です。

同小説はこの島で1945年8月18日に始まり21日に終わったソ連労農赤軍と大日本帝国陸軍との間の戦闘です。日本では天皇の終戦の詔がラジオ放送されて3日後に始まった戦いです。陸軍の兵隊さんたちは武装解除をしようとしていたところだったでしょうからさぞ驚いたに違いありません。

少しさかのぼって同年8月9日にソ連は1941年に締結した日ソ中立条約を破り満州との国境を越えて攻撃を開始しました。私の父親は関東軍の満州国境を警備していた兵隊さんでした。ソ連の侵攻があった少し前に父は奉天(現在の瀋陽)にたまたま出張で、戻ってきたら大変なことになっていたと生前語っていました。父はその後5年に渡るシベリア抑留生活をおくることになります。

最近ロシアは抗日戦勝記念日を制定しました。正確には軍国主義日本に対する勝利と第2次大戦終結の日でもともとあった第2次大戦終結の日に、「軍国主義日本に対する勝利」という文言を付け加えて名称変更した日です。しかしまぁどの口で言ってるんでしょうねぇ。そもそも日ソ中立条約があってソ連は開戦から1945年8月8日までは日本とは戦っていませんしその後の戦いはごく短い期間、それも「抗日」ではなく約束違反の侵略です。屁理屈にもなりません。ロシアはどうせウクライナにもこんな通らない理屈を言っているのでしょう。

中国も汚染水やら日本の水産物禁輸など筋の通らないことを平気でいっていますし、北朝鮮も拉致問題はいまだ解決せずミサイル実験を繰り返しています。韓国は政権が変わったおかげでずいぶんまともになったとはいうものの、3つ独裁国家に隣接している日本はよほどしっかりしないといけません。世界地図のどこをみてもこんな危ない国が3つも近くにある国なんてありませんから。両隣と向かいに怖い人が住んでいるのと同じです。