ではまず正確に調弦する前に必要なことを挙げておきましょう。どれだけ耳がよく調弦法に熟達している人でも以下の2つのことが出来ていない楽器ではきれいな調弦は不可能です。
1)まず弦の選定です。振動不良で音程がゆれるとか音程のよくない弦を使わないことです。総じてガット弦の方が不良弦はずっと少ないと思いますが、それでも不良弦はあります。1~3コースに合成樹脂を使用する場合は、例えば老舗のP社のナイロン弦は振動不良弦がとても多いです。一発で振動不良のない、またはなんとか行けるというレベルの弦に当たることはまずありません。イタリアのA社の新型合成樹脂弦のうち、細いものは使わない方がいいです。振動不良云々以前の問題として、すぐ切れます。お薦めはアメリカのガット弦のメーカーG社のナイロン弦です。他社と異なり使用しているナイロンの組成が少し異なるのか音色がとてもきれいです。ガット弦とは音色の少し方向性は違うもののヘタなガット弦よりいいと思います。振動不良も少なく音程もいいです。
2)ペグがウルトラスムーズに動くよう調整する。キリッキッキという音がするようなペグは論外です。どんなに遅く回しても回転に段階が生じることなく、かつきちんと止まるペグでないといけません。ギターの場合だと工業製品である糸巻きのギアは安い楽器であってもほぼ問題なくこのようなスムーズさは担保されています。おまけにギア比が低いので微調整が可能です。ところがリュートの場合は楽器の精度によってはペグやペグ穴の工作が悪かったり、材質の選定が悪かったりしてどうしてもウルトラスムーズネスを求めることが出来ない楽器があります。そもそもただでさえハイギアなリュートのペグです。このような状態の楽器ではきれいな調弦は不可能です。
またペグはスムーズに動いていてもナットの溝に弦がひっかかってスムーズに動かないときがあります。そいうことがないよう、溝をしっかり磨き、濃い鉛筆を溝に塗り込むといいです。それとペグボックスが長いバロック・リュートだと、ペグボックス内の弦の長さが長い5~8コースは、ケブラー繊維などの細くても恐ろしく耐荷重が高い糸でペグ内の部分をつなぐとより調弦がスムーズにできます。
1)まず弦の選定です。振動不良で音程がゆれるとか音程のよくない弦を使わないことです。総じてガット弦の方が不良弦はずっと少ないと思いますが、それでも不良弦はあります。1~3コースに合成樹脂を使用する場合は、例えば老舗のP社のナイロン弦は振動不良弦がとても多いです。一発で振動不良のない、またはなんとか行けるというレベルの弦に当たることはまずありません。イタリアのA社の新型合成樹脂弦のうち、細いものは使わない方がいいです。振動不良云々以前の問題として、すぐ切れます。お薦めはアメリカのガット弦のメーカーG社のナイロン弦です。他社と異なり使用しているナイロンの組成が少し異なるのか音色がとてもきれいです。ガット弦とは音色の少し方向性は違うもののヘタなガット弦よりいいと思います。振動不良も少なく音程もいいです。
2)ペグがウルトラスムーズに動くよう調整する。キリッキッキという音がするようなペグは論外です。どんなに遅く回しても回転に段階が生じることなく、かつきちんと止まるペグでないといけません。ギターの場合だと工業製品である糸巻きのギアは安い楽器であってもほぼ問題なくこのようなスムーズさは担保されています。おまけにギア比が低いので微調整が可能です。ところがリュートの場合は楽器の精度によってはペグやペグ穴の工作が悪かったり、材質の選定が悪かったりしてどうしてもウルトラスムーズネスを求めることが出来ない楽器があります。そもそもただでさえハイギアなリュートのペグです。このような状態の楽器ではきれいな調弦は不可能です。
またペグはスムーズに動いていてもナットの溝に弦がひっかかってスムーズに動かないときがあります。そいうことがないよう、溝をしっかり磨き、濃い鉛筆を溝に塗り込むといいです。それとペグボックスが長いバロック・リュートだと、ペグボックス内の弦の長さが長い5~8コースは、ケブラー繊維などの細くても恐ろしく耐荷重が高い糸でペグ内の部分をつなぐとより調弦がスムーズにできます。