インド旅行記・・・・その4

2008年11月11日 | 
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マンションブームが起きている。農地がつぶれると・・・と言っていたガイド氏が、マンションを3つ持っていると聞きだしたのは同行者の一人だった。

 言葉と行動のミスマッチに???と思ったが、いよいよ観光を終えて4日目、カリヨン銀行さんの研修時、質問の中でマンションの話が出た。2000年に赴任した時、200万円位だったものが今は10倍ですとのことに、ガイド氏の来年は倍になりますと語るのもうなづずけた。

 しかし上がった物が下がる経験をした私達には、バブルにも見えない訳ではない。一抹の不安を感じさせる。今現実に起きているサブプライムローン問題もこの国だけを避けて通ることはあるまい。
 シン首相さえ「遅かれ早かれ」と談話している。
 最後の日昼食の席が一緒だった。「マンションの値崩れがあるのでは」と水をむけたら、「かといってお金をどこへ向けたらいいんでしょう」と逆質問されてしまった。「えー」と思ったけれど、そう言われても、タンス預金という訳にはいかないお国の経済事情もあるでしょうから。

 この国、実質経済成長率もここ暫くは9%、インフレ率は12%にも及ぶ。銀行の貸出金利の高さも半端ではないから、この国で事業をするということは、自己資本で無い限り10%は金利のために働かなければならないことだなと納得してしまう。・・・・日本の低金利もそのゆえんだけど。

 それにしても、稼げる人は稼げる国なのだと、物乞いの多さにへきえきとしながらも感心するのだ。

 物乞いは無視するが一番です、言葉を発するとしっこく付きまといます、と教えられた。お金を渡すとどっと寄って来ますという。無視することは、見ることが出来ないということの裏返しである。これもまた不自由なことである。

 レストランを出たところで、小学生も低学年位の子ににっこりと笑いかけられた。つられてにっこりした途端、でんぐりがえしが始まった。それも一人ではない。「あーしまった」と思ってももう遅い。チップを渡したが、同行者みんなも手を出されて・・・・。後で現地に詳しい人から「あれは危ないですよ」と忠告を受けた。

 たった1週間ばかりの滞在だったのに、物乞いの姿を数多くみた。心が痛まない訳ではない。お誕生を過ぎたばかりと思われる幼子が、母親とそっくり真似た物乞いのしぐさを車窓越し見た時はさすがに身につまされた。
 到着した日、一般的なカースト制度の説明をもらったが、この制度は私達にはとうてい理解できないものである。目の前に見える物とこの因果関係はわからない。同行の誰もが、この制度については触れ得なかった。

 観光シーズンを迎えると、物乞いの数が増えるという。大使館に勤める女性は、この国に暮す人と思われてターゲットにはされないという。
 路上生活者も多い、夕刻歩道で煮炊きしている姿をしばし目にする。牛が悠然と歩く姿や、馬車にらくだに象そして猿にと目にする動物にはことかかない。
 カラスにまでえさをあげていた。・・・・不思議な国だ。それがまたこの国の魅力なのだろう。

 渾然としている、しかしこれはこれでバランスがとれているのだと不思議に納得できるのだ。
                       依田 美恵子
  

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