上空から見たパングラデッシュは緑が濃かった。川なのか海なのかとみまがう大地を眺めつつ、大雨になると災害になると言っていた留学生の言葉が理解できた。
インドに入ったあたりから、視界が利かなくなった。これってやっぱり雲ではなくスモックかな。
9時間半の空の旅でようやくデリーに到着。トイレでさっそくチップの洗礼をうける。チップ世界で生きていない私達はどうしてもスマートにそれをこなせない。
ガイドのラジス・タンノーさん(これ正確でないかも)の開口一番の「インドは先進国」です、の言葉に「ガーン」とする。あーあ私の認識ときたらと内心恥じた。月への探査機のニュースだって見たばかりじゃんとしっかり反省。
ガイド氏からインドをレクチャーされる。「萬のものに神がある」の言葉が、この国の根底にあるのだと勝手に解釈。
2日目デリーからバスに揺られて5時間、200キロを移動。車窓から「生のインド」を垣間見る。知らなかったなー。みんなターバンまいていると思ったのに。ターバンを巻いているのは全人口の2%を占めるシク教の人なんですって。あれって単に被り物ではなく、生まれてから一度も切らない髪の毛を巻き込んでいるものなんですって。偶然オートバイが転倒する事故を目撃した際、ターバンが外れて60㎝もあるかと思われる長い髪の束を見て・・・・まったく一見は百聞に値するわ。
目玉の「タージ・マハル」すごい人出でした。無人の写真のイメージがしっかり目に焼きついていて・・・・なんかしっくりしない。中に入るのに長蛇の列、先に並んだ同行者が手招きしてくれたけど、その手招きに周囲のインド人の目が一斉に非難の目を浮かべたのでした。「とてもとてもと入れないわよ」その時、前の人の同行者がそっと入ろうとしたら、その父親らしきインド人がきっぱりと「ラインの後ろへ」と指差した。「ライン」という英語が私達に聞かせる意図があったことに相違ない。そうインド人ってそういうところがあるのよ、とたった1日一緒にいたガイド氏から見たインド人の気質から大いに納得と安心を得たのでした。
美しいサリーに目が奪われます。ダージ・マハルで何をよく見たかと言えば、このサリーと足元でした。きれいにマニキュアされた足に指輪に足環も。この国にある貧富の差がちょっと理解できましたよ。
タージ・マハルの内部まで行き着いた人は運良く(?)ガイドにつかまった人だけでした。日本人は鴨でしょうけれど、あの列をクリァーするには、それはそれなりの道があるのでしょう。
敷地内の迎賓館は人がほとんどいなかったのでしたが、私達もさっそく鴨です。写真を撮る穴場を次々と案内してくれます。ちゃんと日の位置も考慮してですから、一人1ドルの価値は十分ありました。
最初からそんなに執着していなかった私は、後はガイドブックと写真で納得しましたけど、楽しみにしていた人はショツクだったでしょうね。やっぱり休日は避けたほうが無難か、たっぷり時間を取るほうがいいですね。
続きはまた。
依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家