未来の子供たちに残してあげられるもの。

2010年10月14日 | 日々のこと
先日テレビでインタビューを受けていた知人に、銀行の駐車場で出合った。「よく写っていましたね」と声をかけたら・・・・そう声をかけてくれるのは60歳以上だといわれた。

 NHKだったからであると。我が家は居間では基本的にNHKしか見ない・・・・見られないだなー。

 体育の日そのNHKで、長い時間「滅び行く生物」について放映をしていた。藤原紀香さんが出ていたあの番組である。

 見ていたいと思ったが、やりたい仕事や家事が山積みで、テレビの横を通りすがりにチラッとしか見ていないが、かなり重いテーマであることは良く分かった。

 すべての生物の頂点にいるのが人間、そのピラミットを支えている動植物がここ何十年かの間に、加速度的に絶滅している。

 佐渡のトキやコウノトリなど、象徴的なものは、プロジェクトが出来大金がつぎ込まれているが、私たちの身の回りの些細な動植物・・・・本当に見なくなったものが多い。

 その放映の中で10数年前一人の少女の国連でのスピーチであろうか、前後を見ていないから不明だが、1000万回も世界中からアクセスがあったというそのスピーチは、心打たれるものであった。「私たちは子供で何も出来ないけれど、大人の皆さんは・・・」反省させられるフレーズだったなあー。

 私たちの年代は少なくとも生まれたときから、豊であったわけではない。戦後のドサクサをひきずった年代だったから、それでも10歳の頃の食卓、昭和35年当時の食事が理想と言われると「なるほど」と思える。

 昭和35年当時の食卓からの脱却が、多種多様な動植物の絶滅にだぶる。
当時、今頃は校庭の空はアキアカネが乱舞していた。川にはメダカもホタルもいっぱいいた。子供の頭ほどのガマガエルを最後に見たのはいつのことだろう。

 大量生産大量消費を豊さと感じた時代。

 今年も熊が里に出現している。鹿・いのししに猿が大量に増え、山のふもとの農業は成り立たなくなっている。

 山を見やれば、先人の労苦して植えた唐松の山が見える。それらは実をつけない。
そこへ今年の酷暑は少ない木の実をさらに少なくしただろうし、一度耕作してある物の味をしめれば、里は食べ物の宝庫に違いない。こんなところまで・・・・と絶句するあたりまで出現している。

 真の豊かさとは何か・・・・こんな概念的なことで、私たちは何ができょうか。
未来の子供たちに何を残してあげられるのだろうか・・・・少女のスピーチにそう思った。
                        依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


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