院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

もし女子高校生がドラッガーを・・・

2011-04-11 15:23:28 | Weblog
 ベストセラーは読まないようにしている。まず面白くないからである。私が表題のベストセラー小説も、もし新幹線で待つことがなかったら、読まなかっただろう。そして駅で売っていなかったら・・。

 面白かった。これを小説と呼んでよいのかとも思った。なんだかシナリオというか、企画書というか、文学的な文体がないのである。徹底的にストーリーが書いてあるだけであり、面白いことは面白いのだけれども、2度読もうとは思わない。

 作者は「とんねるずのみなさんのおかげです」をプロデュースし、秋元康氏のもとでAKB48をプロデュースしたと、裏表紙に書いてある。それで、企画書みたいになっているのだろう。

 作者は10年ほど前に、自作の小説をいくつか出版社に持ち込んだことがあるという。いずれもボツか、読まれさえしなかったこともある。そこでリベンジとしてその時の原稿をふたたび出版社に持ち込む予定だそうである(TVで知った)。

 でも初めボツにした出版社は正しいと思う。表題の「小説」を読む限り、ストーリーとしては面白くても小説としてはどうか?極めて素人的で、読ませる文章ではない。「すると」なぞという童話専用と思われるような接続詞が頻回に使われている。情景描写も稚拙である。

 好意的に新しいスタイルの小説と呼んでもよいかもしれない。それは面白ければ・・という前提において。

 AKB48は歌手として上手くない。それでも人気がある。AKB48を歌手と呼ぶなら、表題の文章を小説と呼んでもよいかもしれない。