Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

台風がやってくる ヤダァ!ヤダァ!ヤダァ!

2007年07月13日 | 那覇、沖縄
 今年最初の台風が今晩から沖縄本島にやってきます。本土に台風が上陸すると、わざわざ増水した川や、背丈の何倍もあるような高波を見学に行って、「行方不明」「溺死」なんて人がいるわけですが、沖縄ではあんまりそういうタイプの人はいない気がします。あのビートルズの映画「ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!」では、ファンがただひたすらビートルズを追いかけまわすわけですが、沖縄の場合は、台風の熱烈なファンは少なく、お菓子を片手に、前日に借りたレンタルDVDを見ながら、台風が通り過ぎるまでただひたすら部屋で静かに待つのみです。しっかり今晩TSUTAYAに行ってきましたが、まるで開店当日のような大混雑でした。いいですか、皆さん?台風の「追っかけ」はいけません。危険です。
 そろそろ外は暴風域で、風の又三郎が100人くらい同時に暴れているようなものすごい風音がして、ベランダから見える木々が左右に大きく揺れています。こんな状況を眺めていると、突然思い出す曲はピンク・フロイドの《吹けよ風、呼べよ嵐》です。あの《エコーズ》の入ったアルバム「おせっかい」のA面1曲目、風の音ではじまるあの曲です。
 もちろん、暴風雨を期待しているわけではありません。農作物をはじめ、多くの場所に被害がでるわけですから、台風なんて来ない方がいいし、せっかく沖縄にきてくれている観光客だってかわいそうだと思います。でも、心の中にもう一人の自分がいるのです。そんなもう一人の「ボク」は、台風がやってくると突如ひょっこり姿を現して、ピンク・フロイドの《吹けよ風、呼べよ嵐》を私の頭の中に大音響で流し始めるのです。そして「本当は見たいくせに・・・、実は見たいんだろ?嵐のような暴風雨を・・・」と、「ワタシ」を誘惑するように耳元で幾度も幾度もささやき始めるのです。「ワタシ」は「ボク」の誘いを必死に聞くまいと耳を塞ぐのですが、台風の風音が増すとともに、「ボク」の声は少しずつ大きくなって・・・。黙れ、やめてくれ、しゃべるな。台風なんて、ヤダァ!ヤダァ!ヤダァ!