Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

名古屋と大正琴

2010年12月13日 | 

 名古屋が大正琴発祥の地であることをご存知だろうか。実は大正時代、森田吾郎なる人物が外遊から戻り、当時、できたばかりのタイプライターにヒントを得て創作した楽器が大正琴である。二弦琴にキーをつけたのが最初で、当初は玩具としての扱いだったらしい。それが徐々に国内で受容されるだけでなく、海外にも輸出されていった。今回のシンポジウムは、輸出されアジアに伝播していった大正琴をテーマにしたもので、名古屋で行うにふさわしいものだった。
 名古屋の大須観音の敷地内に大正琴の誕生の碑があることは知っていたが、日曜日の朝、那覇に戻る前にカラガラと荷物を引っ張って、この碑のある場所に出かけた。たかが碑かもしれないが、このあたりに森田吾郎が住んでいて、きっとこの観音様にも手を合わせたのだろうな、などといろいろ想像するだけでも楽しい。
 来年は大正琴が誕生して100年だそうだ。ということで、なんとしても生誕100年の学術的な集まりを開かなくてはならない(と一人で意気込んでいる)。しかしその前には経費である。どこかから予算を引っ張ってこないとできないし……。