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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ココナッツギター--ワイハの休日(3)

2011年06月21日 | 那覇、沖縄
 昨日はウクレレだったが、今度はココナッツギターである。だいたいココナッツなんて沖縄でとれるはずがない。島全体が温室だったらまだしも、沖縄は年中、そうそう暑くないのである。工芸品ができるような硬い殻のヤシはすべて輸入されたものである。
 それでも国際通りをはじめ、おみやげ屋に並ぶココナッツギター。やっぱり沖縄にはココナッツが似合うからなのだろう。だって沖縄のあちこちではココナッツの実を割って、ココナッツの水を飲ましてくれるし、そんな看板のどこにもフィリッピン産とは書かれていない(もちろん沖縄産とも書いていないけど)。
 私は、沖縄に文化がありながら、沖縄の文化を用いない観光を演出することをネガティブにとらえていたのだが、昨日の授業での沖縄出身の学生の見方は違っていた。ハワイの文化は自文化とは違うとわかっていて、あえて、観光客が喜ぶ演出をしているというのである。「自分達の文化をあえて観光文化化させなくても、ハワイで喜んでくれるならそれでいいんじゃない?」というとらえ方である。別に本土側の業者や観光客にイニシアティブをとられているわけではなくて、沖縄側がそれを意識して演出しているというわけだ。
「だって観光は経済現象ですよね?先生。」
「私は観光客向けの中途半端な演出のエイサーの方が嫌いです。」
 なるほどね。自分達が嫌な思いをせずに、観光客のニーズにこたえ、もうかってナンボですわ。