Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

えっ、何?

2014年04月10日 | 家・わたくしごと
 バリから待ちに待ったものが届きました。
「さて、なーんだ?」
 わからないよね。わかるはずないよね。わかったら、この業界の人間間違いなし!
 これはバリ語で「シギ sigi」といいます。バリ語の辞書を引くと「ロウソクなどの芯」と書かれていますが、このシギはロウソクの芯ではなく、火を使うバリのワヤンのヤシ油を燃やすための芯です。すごい大きさでしょう?
 実は4月27日、名古屋で火を使ったワヤンを上演します。一つの物語をジャワのワヤンと合同で上演するので、バリのワヤンの上演時間は1時間足らずですが、それでも火を使うために大がかりなセットが必要になります。たっぷりヤシ油をいれたツボを鎖でつりさげるので、それだけの枠組みなどが必要になってくるからです。
 この芯は、どうしても自分で作ることができません。まず太く、やわらかい木綿の紐が必要なのですが、それが日本で手に入りません。手に入ったとしても巻き方がなかなか難しい。硬さとか、長さとか、これまたたいへん。一度、わが一座の何人かでバリに行って習ったこともあるのですが、やはり今回はバリの一座の方に作ってもらうことにしました。これなら安心です。
 ということで着々と舞台装置の準備は進んでいますが、さて、どんな風に話を短くしましょうかね。やっぱりデレムのバリスはないとなあ…。いっそのこと、バリス終わった後、サングトが出てきて
「兄さんがこんなバカなことをしている間に、ニワタカワチャ様がアルジュナに殺されちゃったよ」
って言って、ぼくの担当場面が終わっちゃったりしてね。

 公演の詳細はこのブログでご覧ください。